ジョン・エルウェイ、ペイトン・マニングらによって、NFLに存在感を高めてきたデンバー・ブロンコスを紹介いたします。
記憶に新しい第50回スーパーボウルでの優勝。実はその他のことを、ほとんど知らなかったので、調べてみました。まずはデンバーのあるコロラド州の紹介から、チームのことと掘り下げていきたいと思います。
それではどうぞ。日本でもっとNFLが浸透しますように。
- コロラド州とはどこにありますか?
- まずデンバーって街を調べてみましょう
- 日本とゆかりの深いデンバー市
- デンバーのスポーツ
- ブロンコス誕生の歴史
- 本拠地は、エンパワーフィールド・マイルハイ
- ブロンコスの戦績
- O#チーム主要選手
- QB ザック・ウィルソン(Zach Wilson)#2
- QB ドリュー・ロック(Drew Lock)#3
- QBテディ・ブリッジウォーター3世( teddy bridgewater )
- LT ギャレット・ボールズ(Garret Bolles)#72
- LG ダルトン・リズナー(Dalton Risner)#66
- C ロイド・キッセンベリー(Lloyd Cushenberry)#79
- RG グラハム・グラスゴー(Graham Glasgow)#61
- RT カルビン・アンダーソン(Calvin Anderson)#76
- TE ジェフ・ヒューマン(Jeff Heuerman)#82
- WR KJ・ハムラー(K.J.Hamler)#13
- WR コートランド・スットン(Courtland Sutton)#14
- RB メルヴィン・ゴードン(Melvin Gordon)#25
- RB ジャボンテ・ウィリアムス(Javonte Williams)#33
- RBロイス・フリーマン(Royce Freeman)#28
- D#チーム主要選手
- DE ジョナサン・ハリス(Jonathan Harris)#92
- NT マイク・パーセル(Mike Purcell)#98
- DE ドレモント・ジョーンズ(Dre'Mont Jones)#93
- DL シャマール・ステファン (Shamar Stephen)#93
- DL シェルビー・ハリス(Shelby Harris)#96
- LB アレクサンダー・ジョンソン(Alexander Johnson)#45
- LB ジョシー・ジュウェル(Josey Jewell)#47
- CB カイル・フラー(Kyle Fuller)#23
- CB パトリック・スートン二世(Patrick Surtain)#2
- SS カリーム・ジャクソン(Kareem Jackson)#22
- FS ジャスティン・シモンズ(Justin Simmons)#31
- CB ブライス・キャラハン(Bryce Callahan)#29
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コロラド州とはどこにありますか?
地図でいうと、北米大陸のちょうど中心部分。東にカンザス州、西にユタ州、北にワイオミング州、南にニューメキシコ州に囲まれてます。
同じ地図ですが、こちらはNFLのチームがない州を、ブルーで塗ったものです。こうしてみると、ブロンコスがあるコロラド州は、周囲がNFL無し州で囲まれております。そういう意味では、結構州をまたいでファンが多そうな印象があります。
コロラド州といえば、一番の名物が、ロッキー山脈です。州の真ん中を南北にぶち抜いております。コロラド州は、いわば日本の長野や山梨のようなもので、いわゆる山岳地域にあると言えます。
また異常気象が一番起こる州としても有名です。山岳地域の乾いた風がロッキー山脈にぶち当たり、積乱雲が発生し大量の雹が降ってきます。写真ほどの被害はめったにないようですが、車がひしゃげるほどのサイズの氷の塊は、命を損なう危険が十分にあります。
またコロラド州西部の平原はアメリカ最大の竜巻発生地でもあります。EF3規模(震度6とか、そういう規模を表す数字)の竜巻が発生し、多くの被害を出しています。
異常気象はまだまだあります。なんと雷に打たれて死ぬ人の数が、アメリカで最も多いというのもコロラド州です。積乱雲から雹や雷、そして家ごとなくなるトルネード。このような異常気象の産地がこの州の一面なのです。
天災や異常気象などがある一方、この州の一番の魅力が最高の天気です。365日のうち300日は快晴に恵まれ、砂漠からの乾いた風は理想的な天候だそうです。この陽気さ快適さに惹かれて、コロラド州に移住する人も多いそうです。
また同じく素晴らしいのはコロラド川で体験できるカヤックなどのアクティビティ。雄大な自然の真っ只中を、動物の鳴き声を聞きながら、心静かに進む。この体験は他では得られない、ものすごい贅沢なものです。
「神々の庭」(The Garden of the God)と言われる大自然がある、スプリングフィールド。こちらもコロラド州の名物のひとつでしょう。
ロッキー山脈の切り立った岸壁、先程の神々の庭の岩壁。世界中の名だたるクライマーたちが、このコロラドに集まり、まさに命がけのエキサイティングな時間を過ごしています。
というように、コロラド州は自然の脅威と偉大さに触れる素晴らしいところです。
次からは州都デンバーについて調査してみます。
まずデンバーって街を調べてみましょう
デンバー。場所はこのあたり。アメリカ中央部の州、コロラド州の州都であり、世界都市でもあります。アメリカの中央部での金融・経済の中枢都市として、どんどん人口が増えているようです。
コロラド州の人口は全体で600万人。このうちの5割強の310万人ぐらいが、州都デンバーを中心としたデンバー・オローラ都市圏に住んでいます。それでも、他の州と比べると、アーバナイゼーション(都市部への人口集中)がそれほど進んでないですね。他のまちでは8割が住んでいるとかが普通です。
この街ができた由来についてご紹介しましょう。この地に最初に目をつけたのが、ウィリアム・ラリマー(Williams Larimer)という人でした。彼は今で言う不動産開発業者みたいなものです。このデンバーが将来伸びる!発展する!と当たりをつけて、丸太小屋を作りました。いわゆる土地の所有権を主張するための作戦です。
当時、コロラドはカンサスシティの準州でした。この地を収めていた知事の名前が、ジェームス・W・デンバーでした。ラリマーさんは、知事に媚を売るというか、彼の名前を拝借して、この地をデンバーシティと名付けたそうです。そうして見事、不動産投資に大成功するわけですね。
さて、街が誕生した歴史は、一旦おいて。次からはデンバーの街の特徴をお伝えします。写真左上のマーク、これがデンバーの市旗です。ロッキー山脈と太陽をモチーフにしていますね。いわゆる大自然のおおらかさこそがデンバーの魅力なのです。
デンバーに来たからには、絶対にいけ!と言われるのが、大自然が作った天然の大劇場、レッド・ロックス・パークです。ここでは切り立った岸壁が作る最高の音楽空間になり、数々のコンサートが開かれます。夕焼けに赤く染まる空を見ながらの体験は他では得難い唯一無二のステージです。
またデンバーはアメリカで一番最初にマリファナを合法化した街です。なんと州がOKする前に市議会が先に認可をおろしてしまうという、わけの分からんことが起こった街でもあります。(これは後々、おかしいよねという事になって、コロラド州法を変えることで決着しました)
世界中から大麻が集まるカンナビス・カップが開催されるのも、この街の名物となっています。これにある「High times」というのは、「ハイになる」というのと、「NY times」と、標高1600mになるデンバーの別名「マイル・ハイ・シティ」がかかっています。
日本とゆかりの深いデンバー市
実はアメリカで最も日本とゆかりの深いのが、ここコロラド州デンバー市なのです。少し歴史を調べてみました。
ことの起こりは、第二次世界大戦です。1929年にアメリカでは世界恐慌がおこり、史上最悪の大不況に見舞われます。フーバー大統領からルーズベルト大統領に政権交代があり、ニューディール政策で経済復興!という中で、世界大戦が起こります。そして1941年に日本軍による真珠湾攻撃があり、アメリカ国内では、日系人排斥運動が加熱化していくわけです。
日本人や日系人(アメリカ国籍をもっている人も)、強制収容所にいれられるなどの差別的扱いを受けるようになります。それに対して当時コロラド州知事だったラルフ・ローレンス・カーさんが「基本的人権の侵害である!」と猛烈な反対をしたんです。そして、デンバー市内に、たくさんの日本人を受け入れるようになるわけです。
ローレンス知事の鶴の一声で、たくさんの日系人や日本人がデンバーに移り住みます。学校や仏教寺院が建設され、日本人コミュニティがたくさんできるようになります。現在も残る「サクラ・スクエア」は、かつての日本人村の名残であり、当時の知事の銅像が現在も建てられています。
そういったこともあり、日本企業とデンバーは親和性がたかく、留学制度も活発に行われています。内陸部の街にも関わらず、日本食が豊富にあるのも、こうした背景があるからです。なんとも涙涙の話だなぁと、僕は関心してしまいました。
デンバーのスポーツ
コロラド州の州都であり、内陸部の経済の中心地でもあります。当然ながらこの街にもたくさんのスポーツチームがあります。少しご紹介させてもらいます。
まずMLBでは、コロラド・ロッキーズ。当然名前の由来は、ロッキー山脈からですね。ワールドシリーズに出場したことのないチーム。それほど名前を聞くこともないので、強い印象はありません。
おつぎはNBA。デンバー・ナゲッツ(Nugget=塊、転じて金塊の意)というチームがあります。1967年に設立されており、ブロンコスに次ぐ歴史をもったチームです。オーナーは、アン・ウォルトン・クロエンケ。ウォールマートの大資産を相続した創業一族の娘で、ロサンゼルス・ラムズのオーナー、スタン・クロエンケの妻です。
NHL(アイスホッケー)チームでは、コロラド・アバランチ(Avalanche=雪崩)がいます。1979年に設立された歴史があり、スタンレーカップを二度制覇している強いチームですね。もともとは、カナダのケベック州に本拠地を構えてましたが、ここデンバーにフランチャイズを移転させました。NBAと同じくペプシセンターを拠点として活動しています。で、オーナーはNBAと同じくアン・ウォルトン・クロエンケさんです。
最近メキメキ人気をつけてきたMLS(プロサッカー)では、コロラド・ラピッズ(Rapids=急流)がいます。コロラド川の勢いからチーム名がついたようです。1995年に設立され、2010年シーズンにワールドチャンピオンに輝いた素晴らしい功績があります。オーナーは、クロエンケが社長をするクロエンケ・スポーツグループです。
デンバーにもラクロスチームがあります。デンバー・アウトローズ(OutLaws=ならず者たち)は、同じく2006年に設立されたMLL(Major League Lacross )のチーム。NFLのブロンコスと同じパット・ボウレンがオーナーを勤めてきましたが、現在お亡くなりになり、法人がオーナーシップを継承しています。
まだまだあります。こっちはNLL(National Lacross League)。コロラド・マンモス(Mammoth=恐竜のマンモス)です。2003年に設立されたチームです。オーナーは同じくクロエンケさん。
ラグビーもあります。デンバー・バーバリアンズ(Barbarians=野蛮人)は、プロラグビーではないユニオンのチームですが、1967年に設立されており、かなり歴史が深いチームです。
こちらは、2020年に消滅したのですが、2007年に設立されたグレンデール・ラプターズ。デンバーの隣町にあった元MLR(Major League Rugby)の一員だったチームです。2020年からの試合表はタイトすぎて、ちょっと無理ってなったそうです。
知らない名前も含めて、デンバーにはたくさんのスポーツチームがあるようですね。その多くはクロエンケという方がオーナーをしています。彼については、このオーナー記事などをご参照ください。
ブロンコス誕生の歴史
このチームを作ろうとしてた人は、デンバー在住の実業家、ボブ・ホーサムさん。後にMLBのセントルイス・カーディナルズのGMをしたり、スポーツ振興に大変熱心な人でした。
地元デンバー生まれの人で、彼の父がマイナー・リーグのデンバー・ベアーズという野球チームを経営していたのもあり、スポーツについては非常に熱心だったようですね、
当時、NFLのチームを作ろう!と頑張ってたんですが、NFL側に拒否されて、1960年に設立された新リーグAFLの旗揚げメンバー(The Foolish Club)として、ブロンコスを設立することになります。
ブロンコスというチーム名は、公募によって決まったそうです。これは「暴れ馬」って意味らしいです。「bronco」というのを辞書をひくと、「悍馬(かんば)」と出ます。荒れ馬、暴れ馬、という意味のようです。
こういう由来があるもので、ブロンコスのゲーム開始前には、馬が勢いよく登場します。このマスコットのお馬さんは、サンダー君といって、デンバー市民の愛情を一身に受けて大事にされています。
本拠地は、エンパワーフィールド・マイルハイ
マイルハイ(Mile High)というのは、デンバー市そのものを指す言葉です。標高1マイル(1600m)の高地に位置する都市ということで、デンバーのことをマイルハイ・シティと呼びます。
以来、伝統的にスタジアムにも「マイルハイ・スタジアム」という名前がつけられてきました。それこそNFLができる前のマイナーリーグのデンバー・ベアーズ時代から、マイルハイスタジアムはずっと現役のスタジアムとして市民の大事な施設でした。
1999年、スタジアムの規模拡大を目指して、新マイルハイ・スタジアムの建設がスタートします。既存の施設に併設する形で建築工事がスタートしていきます。当時の建設コストが$400M(現在価格で、$615M=615億円)ぐらいでした。
そして2年後の2001年8月11日。新マイルハイ・スタジアムが完成します。設立当初はスポーツ用品販売大手のスポーツオーソリティが命名権を買ってました。伝統的なマイルハイと言う名前は残して欲しいというデンバー市民の強い要望を忖度してか、「スポーツオーソリティ・スタジアム・マイルハイ」という名前でした。
竣工の後に、旧マイルハイ・スタジアムは取り壊されます。このスタジアムが建っていたのは、1948年から2002年の54年間。半世紀もの間、デンバー市民から愛されてきた建物でした。
そういうわけで、現在は昔のスタジアムが建っていた場所に、「マイルハイ・スタジアム・モニュメント」としてミニスタジアムが復元されています。周囲は駐車場として使われてるんですが、こうして都市の記憶を後世に活かすというのは、素晴らしいことですね。
現在の名前になったのは、2019年の9月、じつは超最近です。命名権を購入したのは、エンパワー・リタイアメントという退職金計画の記録管理会社です。これは、米国で2番目に大きな退職金制度プロバイダーです。本社をコロラド州グルーンウッドビレッジにおいています。退職金記録というのは日本ではあまり聞かないタイプの仕事ですね。
ブロンコスの戦績
さて、次はブロンコスの戦績を振り返ってみましょう。
創世記の戦績はというと、とにかく、ずっと低空飛行でした。1965年にはフランチャイズ消失の危機にも会いました。ブロンコスが初めて勝ち越したのが、チーム創設から13年たった1973年のシーズン。AFLを誕生させた最初のチームのうち、13年間一度もプレーオフにでれなかった唯一のチームということで、ブロンコスは今では考えられない弱小チーム扱いをされてきたのです。もうほぼほぼ、万年最下位のチームという印象が、この創成期の20年です。
1983年~1999年 ジョン・エルウェイの時代
「ブロンコスは強い!」そんな時代がきたのは、1983年にQBジョン・エルウェイを獲得してからです。彼は現在は殿堂入りし、チームのGM兼副社長をしている超優秀な人物です。彼の入団により、ここからデンバーは相当強いチームに生まれ変わってます。
1984年 地区優勝(Dプレーオフ敗退)
1985年 2位
1986年 地区優勝(スーパーボウル敗退)
1987年 地区優勝(スーパーボウル敗退)
1988年 2位
1989年 地区優勝(スーパーボウル敗退)
1991年 地区優勝(カンファレンス敗退)
1996年 地区優勝(Dプレーオフ敗退)
1997年 2位▶スーパーボウル制覇!
こうして、ブロンコスはプレーオフの常連チームになりました。スーパーボウルも4回挑戦しています。しかし何度挑戦しても、ブロンコスはあと少しで勝てなかった。
チームがようやくトロフィーを手にしたのは、14年目の1997年シーズンでした。ブレット・ファーブ率いるグリーンベイ・パッカーズを下し、1998年第32回スーパーボウルを優勝するのです。
しかも次の1998シーズンもスーパーボウルを連覇します。ジョン・エルウェイは全米ナンバー・ワンのQBとして、ブロンコスにその名を刻みました。そしてスーパーボウルを連覇した1999年。彼はフットボール選手を引退しました。
プロボウル選出9回、スーパーボウル進出6回、スーパーボウル制覇2回、MVP1回と輝かしい記録を打ち立て、フットボールの殿堂入りとなりました。
彼は現在、ブロンコスのGM と副社長を兼務しています。現役引退してもなお、フットボールの魂は燃えている、ナイスミドルの超かっこいいオッサンです。ブロンコスのチームカラーである「オレンジ」をネクタイに使ってますね。こういうの大好きです。
ジョン・エルウェイが引退した後も、ブロンコスは強いチームとして地区に存在感を示してきました。それでは、次はブロンコスの次の時代を作った男について紹介します。
2011~2015年ペイトン・マニングの時代
次のブロンコスの黄金期は、インディアナポリス・コルツを地区常勝チームにし、スーパーボウルを制覇したQB、ペイトン・マニングをトレードでゲットした2011年からです。
2011年、ドラフトで全体2位指名権をもっていたブロンコス。つまり前年の成績は32チーム中、31位だったわけだ。ジョン・エルウェイが去った後、しばらくブロンコスには低迷期が続いた。この2位指名権を使って獲得したのが、現在でもリーグ1位を争うLBのボン・ミラー(Von Miller)です。
怪物のようなLBボン・ミラーと、鉄板QBマニング。この2大スターの同時加入により、ブロンコスはチーム改革を加速化せていきます。そこからのブロンコスは、5年連続地区優勝を果たします。
チーム強化に成功したデンバーは2013年に、ついにジョン・エルウェイ以来の悲願スーパーボウル出場を果たします。しかし、対するシーホークスが本当に強かった。当時はLegion of Boomと言われた超攻撃的D#チームがすごくて、マニングでも歯が立たない。この時のシーホークスは鬼強かった。43-8でシーホークスにボロ負けしてしまいました。
しかしですね、ブロンコスの勢いはそこで止まりませんでした。2015年もスーパーボウルに出場します。この記念すべき第50回で見事悲願を達成するわけです。それにしても素晴らしい試合でした。LBボン・ミラーが強烈なサックを見せ、モメンタムを持ってきました。そのとき興奮しながら書いた記事はこちら参照。
ペイトン・マニングは、コルツとブロンコス、2つのチームでスーパーボウルを制覇した唯一の選手であり、また史上最多539のタッチダウンパスを通した選手として、「史上最高のQB」とみなされるほどです。
しかし2015年のシーズンをみても、そのパフォーマンスの衰えは、自他ともに周知されてきました。マニング自身もはっきりとそれを認識していたようで、2016年スーパーボウルを最後のゲームにし、マニングはフットボール人生に幕を引きました。
ペイトン・マニングのもつ記録
①シーズンパス記録 5,477yds(2013年)
②キャリアパス記録 71,940yds
③キャリアタッチダウンパス 539
④2つのチームでスーパーボウル制覇
⑤兄弟でスーパーボウル制覇QB
O#チーム主要選手
ブロンコスのO#を組織するのは、元NYGのHCだったパット・シューマーOC。数々のチームを渡り歩いてきた筋金いりのコーチ人生。現在55歳の彼が2020年から新しいブロンコスを作り上げることになるわけです。
しかし、ブロンコスは偉大なQBペイトン・マニングを失ってから良いQBが定着しない。ブロック・オズワイラー、パクストン・リンチ、トレバー・シーミアン、ケース・キーナム、ジョー・フラッコなどどれも3年続かない。これからの新QBに大きな期待が寄せられます。
QB |
RB |
WR |
WR |
WR |
TE |
FB |
LT |
LG |
C |
RG |
RT |
QB ザック・ウィルソン(Zach Wilson)#2
2021 / 1巡 / 2位 / ブリガム・ヤング大学
甘いマスクのイケメンQB。ですが身長は190cmとかなり体格もよく、プレイも完成度が高いと評判でしたが、プロ入り後はあまり活躍できず。彼女の母親とスキャンダルになったり、ゴシップネタもあるものの、プレイヤーとしての光具合は鈍い。
彼はトム・クルーズみたいなイケメンです。これは女性ファンがつきます。
QB ドリュー・ロック(Drew Lock)#3
2019年 / 2巡 / 42位 / ミズーリ大学
デンバーの正QBであるのが彼ドリュー・ロック。彼はQBとしてさほど高評価だった人物ではありません。同年代2019年ドラフトでは、カイラー・マレー、ダニエル・ジョーンズ、ドウェイン・ハスキンスに続いての4番目のQBですし、ブロンコスからしても、3巡目の選手でした。そういう意味でさほど高評価ではない感じ。
しかし、2019年にはデビュー5試合して、1,020ydsの記録をだし、平均レーティングは89。これはなかなか悪くない数字です。なんだか背が低い印象がありますが、192cmあるし体重も103kg。4.69sの脚もあり、これはしっかり育ってくれれば、安心できる気もします。
QBテディ・ブリッジウォーター3世( teddy bridgewater )
2014年 / 1巡/ 32位 / ルイビル大
怪我で苦しみぬいてきた彼ですが、ようやくスターターの席を獲得できそうです。おそらくパンサーズは彼をメインで使ってくると思います。2020年にキャム・ニュートンとの契約を終え、新しく彼を獲得。TB3については、こちらの記事に詳しくまとめました。怪我が無ければ上手くNFLで活躍してくれていただろうと思います。
LT ギャレット・ボールズ(Garret Bolles)#72
2017年 / 1巡 / 20位 / ユタ大学
彼はあまり経済的に恵まれていない家に生まれたせいで、若いときはずいぶん荒れていたそうで、フットボールをすることで生活や行動も落ち着くようになり、将来を描けるように成長したそうです。ユタ大学に進学した後も、一心不乱にフットボールに励み、1巡指名を勝ち取りました。また大学在学時に同じ学校で出会ったナタリーさんと結婚し、ドラフトのときに息子さんキングソトン君が生まれたそうです。可愛い子どものためにも頑張って欲しいね。
LG ダルトン・リズナー(Dalton Risner)#66
2019年 / 2巡 / 41位 / カンザス州立大学
QBロックと同級生になるリズナー。QBより先に呼ばれてます。両腕のタトゥーが鮮やかに目立ちます。大学ではタックルをしていたので、将来コンバートする可能性もあります。
C ロイド・キッセンベリー(Lloyd Cushenberry)#79
2020年 / 3巡 / 83位 / LSU
大学では練習生時代からスターターと変わらぬ能力を発揮していた人物。LSU不動のセンターで2019年の無敗のシーズンを作りましたね。
RG グラハム・グラスゴー(Graham Glasgow)#61
2016年 / 3巡 / 95位 / ミシガン大学
ライオンズから移籍してきた人。ガードをしたり、2018年にはセンターもしてきた。ブロンコスとは4年$44Mの契約を締結して、これから楽しみですね。
RT カルビン・アンダーソン(Calvin Anderson)#76
2019 / ドラフト外 / ライス大学
TE ジェフ・ヒューマン(Jeff Heuerman)#82
2015年 / 3巡 / 92位 / OSU
ヒューマンと呼ぶか、難しいところ。2015年のデビュー前の新人キャンプでACLを断裂してしまい、1シーズンを棒に振ってます。せっかくスーパーボウルでれるチャンスだったのに、アンラッキー。次のシーズンも8月の練習でハムストリングを故障し、シーズン出れず。やっとこさ3年目の2017年にプロとしてデビュー。4年目には10試合でるものの、今度は3本肋骨を骨折、肺を故障。またシーズンエンド。満身創痍な人なんですが、2019年に2年契約を締結してます。
WR KJ・ハムラー(K.J.Hamler)#13
2020年 / 2巡 / 46位 / ペンシルバニア州立大学
セイクワン・バークリーの1年後輩になる人。身長が174cmしかないけど、強烈な存在感をペンステートで発揮してきた。主にリターナーとしての注目度が高い。不安点は膝。大学に入る前から、ACLをやっていて、大学時代にも怪我している。プロで戦えるだろうか不安がある
WR コートランド・スットン(Courtland Sutton)#14
2018年 / 2巡 / 40位 / サザン・メソディスト大学
テキサス生まれの若武者です。2019年シーズンでは才能が開き、1,112ydsを記録しプロボウルに選ばれました。今後も記録を伸ばして欲しい。身長191cmのポゼッションレシーバータイプで、レッドゾーンで大いに存在感を発揮しますね。
RB メルヴィン・ゴードン(Melvin Gordon)#25
2015年 / 1巡 / 15位 / ウィスコンシン大学
デビュー以来ずっとチャージャーズでしたが、2020年キャリア6年目にして移籍を決定。ブロンコスとは2年$16Mで契約しています。毎年800~1,000ydsを記録するRBで、レシーブも300ydsあり、ユーティリティな選手という印象です。
RB ジャボンテ・ウィリアムス(Javonte Williams)#33
2021 / 2巡 / 35位 / ノースカロライナ大学
これからを担う期待の星。ゴードンの次になるエースRBとして成長を期待。
RBロイス・フリーマン(Royce Freeman)#28
2018年 / 2巡 / 71位 / オレゴン大学
オレゴン大学時にラッシングタッチダウンリーダーになってる人。2014-2017の4年間で通算60本タッチダウン。歴代11位の成績。
D#チーム主要選手
D#チームを組織するのは、DCのエド・ドナテル。63歳になるベテランコーチで、NFL暦は1990年からスタートして30年目。ブロンコスでは2019年からDCとして働いております。DBコーチとしての経験が深いので、ブロンコスでもそういう傾向が強くでるかと。
LDE |
NT |
RDE |
WLB |
LILB |
RILB |
SLB |
LCB |
SS |
FS |
RCB |
DE ジョナサン・ハリス(Jonathan Harris)#92
2020 / ドラフト外 / リンダーウッド大学
NT マイク・パーセル(Mike Purcell)#98
2013年 / ドラフト外 / ワイオミング大学
ハリス以上に色々転々としている人。49ers、ラムズ、ベアーズ、パンサーズ、ペイトリオッツ、チーフスと。デンバーにきたのは、2019年からです。2020年も試合でてこれるか、ちょっと分からんランクです。
DE ドレモント・ジョーンズ(Dre'Mont Jones)#93
2019 / 3巡 / 71位 / OSU
昨年はサック7本。タックル41本。パスD#2本と活躍。いい感じに成長してきてます。
DL シャマール・ステファン (Shamar Stephen)#93
2014年 / 7巡 / 220位 / コネチカット大学
ドラフト下位指名ですが、プロ入りしてから訓練を続け、成長してきた選手。サック数やタックル数だけでみると大したことない。2018年にシーホークスに移籍したけど、2019年に12億円(3年)の大型契約を結べたんですね。頑張れー。
DL シェルビー・ハリス(Shelby Harris)#96
2014年 / 7巡 / 235位 / イリノイ州立大学
レイダース、JETS、カウボーイズと渡ってきた選手です。ブロコンスとは2017年にきていらい定着していますね。地元はウィスコンシン州のミルウォーキー市。だからきっとパッカーズと試合するときは、前日入りして故郷を楽しんでるのでないかと思います。
LB アレクサンダー・ジョンソン(Alexander Johnson)#45
2018年 / ドラフト外 / テネシー大学
別名A.J.ジョンソン。2019年にはタックル93本あげてる重要な選手。大学時代にレイプ容疑があり、そのためかドラフトでは敬遠された過去がある。2019年のプレイをPFF(Pro Football Focus)が評価すると、LBrankingで4位になるそうな。今後ますます成長しそうな予感。
LB ジョシー・ジュウェル(Josey Jewell)#47
2018 / 4巡 / 106位 / アイオワ大学
CB カイル・フラー(Kyle Fuller)#23
2014年 / 1巡 / 14位 / バージニア工科大学
フラー家は4人兄弟。皆バージニア工科大学ホッキーズ出身でNFLでプレイしたフットボール家族。一番上の兄ビンセントはタイタンズのセーフティでプレイし現在引退。上の兄コリーはFA選手のWR、セインツ・ライオンズでプレイ。弟のケンドールはカンザスシティ・チーフスのCBとして活躍中。
CB パトリック・スートン二世(Patrick Surtain)#2
2021 / 1巡 / 6位 / アラバマ大学
イニシャルがPS2なので、プレイステーションのアクセサリを作って身につけてる。父がNFL選手のパトリック・スートン。当然高純度のフットボール教育を受けて、2021年ドラフトでもほぼ最上位の評価を受けた。ルーキーから活躍する素質しかない。
SS カリーム・ジャクソン(Kareem Jackson)#22
2010年 / 1巡 / 20位 / アラバマ大学
テキサンズのコーナーバックとして有名な選手でした。2019年からデンバーに移籍してます。10年目を迎える選手に対して、ブロコンスは3年$33Mの契約を提示してます。これはスゴイなぁ。ブロンコスではSSとしてFSとふたりでディープゾーンを守る係です。DBの重要人物ですね。
FS ジャスティン・シモンズ(Justin Simmons)#31
2016年 / 3巡 / 98位 / ボストン大学
最近のドラフトでは正直大当たりなお買い得選手だったんじゃないでしょうか。90本を超えるタックル、19シーズンでは15本のパスD#と縦横無尽に動いてくれてます。怪我もなく安定してパフォーマンスが高い。非の打ち所ない感じ。
CB ブライス・キャラハン(Bryce Callahan)#29
2015年 / ドラフト外 / ライス大学
ヒューストンの学問系の名門、大学ランキングトップ25のライス大学出身の秀才。彼はもともとベアーズで4年プレイしてきた。当時ベアーズのDCをしてたのが、現在のHCのビック・ファンジオ。どうも彼が引き抜いてきた人材のように思う。