NFL超入門!~群雄割拠の32国志演義~

アメリカで最強の人気を誇るNFL。人間を超越したNFLの名選手や、試合結果・移籍情報などのニュースを熱くレポートします!

ラムズオーナー大資本家スタン・クロエンケ

f:id:kazumax78:20181205104534j:plain

ロサンゼルス・ラムズの7代目オーナーであるスタン・クロエンケ。ロサンゼルス市の郊外イングルウッドに新しく建設中のロサンゼルス・スタジアム・ハリウッドパークの計画は世界最大規模の開発事業であり、クロエンケの本業のスケールの大きさを感じさせます。

 

さて今回の記事では、スタン・クロエンケさんについて詳しく深掘りしてみたいと思います。

 

彼の仕事は不動産。これが大爆発ヒット

f:id:kazumax78:20181205104645j:plain

1947年7月にミズーリ州モーラという街で生まれたクロエンケ。父親はモーラ・ランバー・カンパニーという木材加工会社を経営されてました。彼が36歳になる1983年頃にクロエンケグループを創業。ショッピングセンターとアパート経営という中大規模な事業でした。

これが大きく成長していったのは、クロエンケの妻アンが鍵だったのです。

嫁さんがウォルマート一族の娘

f:id:kazumax78:20181205095324j:plain

彼が結婚したのは、アメリカで最強の資産家であるウォルトン一族でした。生鮮食品を始めありとあらゆる小売業を牛耳っていたウォルマート。その創業者サム・ウォルトンの弟ジェームズ・ウォルトンの娘、アン・ウォルトンがクロエンケの妻です。

f:id:kazumax78:20181205095741j:plain

クロエンケはこの結婚で一族に仲間入りしました。アメリカにはありとあらゆる場所にウォルマートがあります。なにせ創業者の姪ですから、クロエンケグループのショッピングセンターやアパートメントは、その加護をたっぷり受け、ウォルマート開発の一角を最優先でセットされました。

クロエンケグループの不動産計画は100を超え、レンタル面積は全部で180万㎡を超える大成長を遂げます。

 

大きな遺産を受けてスポーツビジネスへ着手

f:id:kazumax78:20181205102914j:plain

また結婚後の1992年に創業者サム・ウォルトンがお亡くなりになりました。これで彼のところにも多大なる遺産が舞い降りてきました。本業の不動産業だけでも十分すぎる程の財産を形成したクロエンケ。この遺産で着手したのが、スポーツビジネスでした。

①まずはNBAナゲッツを買収(2000)

f:id:kazumax78:20181205101311j:plain

2000年にNBAチームのデンバー・ナゲッツを買収します。デンバー・ナゲッツはあまり聞かない名前ですから、結構安かったんでしょうね。

②次にNHLアバランチを買収(2000)

f:id:kazumax78:20181205101325j:plain

そして同年にNHLのコロラド・アバランチを買収します。どちらもコロラド州のチームです。クロエンケのスポーツ会社がコロラド州に本拠地を構えていることに影響します。

③アリーナ・フットボール・リーグ(AFL)のクラッシュ買収(2002)

f:id:kazumax78:20181205101939j:plain

④ラクロスチーム、コロラド・マンモスを買収(2002)

f:id:kazumax78:20130125223210j:plain

どんどんスポーツビジネスが拡大していきます。このあたりで、「クロエンケ・スポーツ&エンターテイメント」という別会社を創業。スポーツビジネスはそっちのメンバーで運営する形になりました。

⑤プレミアリーグ「アーセナル」買収(2007)

f:id:kazumax78:20181205102425j:plain

アーセナルの買収でクロエンケは世界の富豪として名を馳せることになりました。しかしやはり伝統のあるイングランドチーム。しかもアーセナルです。今までサッカーなんか歯牙にもかけなかったアメリカ人が乗り込んできたわけで、すんなり買収は進みませんでした。

f:id:kazumax78:20181205104152j:plain

地元のファンたちから、たくさんの反発を受け、髪の毛も白髪になりながら、なんとか買収に成功。フィールドに行くときは必ずチームカラーのレッドのネクタイを身に着け記者会見に望むなど、彼自身も葛藤していたんだろうことが予想されます。

 

ついにNFLオーナーへ

f:id:kazumax78:20181205104417j:plain

そして2010年にNFLのセントルイス・ラムズの完全買収に成功します。1995年のまだ若いときに少数株主でした。15年かけてビジネスを拡大させ、実績と信頼と社会性を高め晴れて完全に株式を掌握することができました。

この後、セントルイスに新しいスタジアム計画などをもちますが、ラムズ創業の地、ロサンゼルスに移転を決定します。この時も地元セントルイスに猛反発を喰らいます。それについては、こちらの記事をご参照下さい

www.nfl-32.com

イングルウッドに最後の大仕事

f:id:kazumax78:20181205110034j:plain

不動産ビジネスで財を成し、スポーツビジネスで自分を確立したスタン・クロエンケ。現在70歳を迎える年齢になりました。そんな彼の最後の仕事がロサンゼルス市イングルウッドに建設するロサンゼルス・スタジアムのまちづくりです。

f:id:kazumax78:20181205110045j:plain

先程日経新聞のイチ面にも掲載がありましたが、ロサンゼルス五輪の主会場にもなり、この事業により大きなまちが新しく形成されます。ただの商業開発ディベロッパーだった中小企業の田舎もんが、ここまで大きな影響力ある仕事を作れるなんて。本当に夢見みたいな話です。

f:id:kazumax78:20181205110235j:plain

アーセナルの買収、NFLの買収移転と、彼の人生は世間からの向かい風ばかり。常に戦っているクロエンケの姿に、会社を経営する人間は尊敬と憧れを抱いています。

彼の大仕事が完成するのは2020年。是非ともロサンゼルスに旅行にいって、ロサンゼルス・スタジアムでクロエンケTシャツを着て記念写真を撮りたいですね。

 

こちらの記事もオススメ

www.nfl-32.com

www.nfl-32.com