ニューイングランド・ペイトリオッツのHCといえば、いわずと知れた御大ビル・ベリチックです。
そして彼の息子たちもまた、ペイトリオッツという組織で働くコーチです。今回は長男のステフォン・ベリチック(スティーブ・ベリチック/Steve berlichick)についてまとめてみました。
日本でもっとNFLが浸透しますように。
ベリチックの二人の息子
左が長男のステフォン33歳、右が次男のブライアン29歳です。
兄のステフォンは、2012年からペイトリオッツに雇用されアシスタントを経て現在はセーフティのコーチ。弟のブライアンは2016年から、現在スカウティング・アシスタントをしているそうです。
実はこのご長男さんのステフォンが、「次のHCになるのでないか?」という噂があります。
ちなみに大学時代はラトガース大学ラクロスで頑張ってきた人。アメフトはロングスナッパーというポジションです。
第53回でベリチックHCが抱いていたかわいいベビーちゃんは、このステフォンの娘さんだそうです。笑わないベリチックもかわいい孫にはデレデレなのかも知れないですね。
2019年シーズンはD#チームのプレイコールを担当してきた
さて、このステフォン・ベリチック。親の七光りかと思われがちですが、全く違います。その辺りはやっぱり実力社会のアメリカらしく、非常に有能だそうです。
また将来への期待感も高い。ベリチックの考える粒さなことまで拾い出そうとしていると評判がいいみたいです。仕事に真摯に取り組み、組織に貢献する模範的な姿勢をみせています。特にインタビューでは、言葉少なく実に的確だそうです。まわりの評論家たち曰く、「まるで父親のベリチックが話しているかのようだ」と、アメリカの記事で読んだ覚えがあります。
ペイトリオッツには、DCという役職がありません。2018年にはLBコーチをしていたブライアン・フローレスがプレイコールを出していましたが、彼は2019年からドルフィンズのHCに着任したため、ペイトリオッツを去っています。
現在、ILBコーチをしているのは、2019年に着任したジャロッド・メイヨ(Jerod Mayo)です。2008年にドラフト1巡10位でペイトリオッツに指名されたILBでした。2015年に生涯NEのまま現役を引退。そして2019年にブライアン・フローレスが去ったためペイトリオッツのLBコーチを引き受けたんですね。
彼はたしかに名選手ですが、まだまだ経験値がなく、セーフティコーチのステフォンがプレイコールを担当しているそうです。
参謀だと思っていたOCジョシュ・マクダニエルズはどうなる?
さてベリチックは「70歳になってもHCを続けるつもりはない」と公言しています。今までの彼の生き様をみていると、有限実行しそうな気がしています。彼の年齢が現在67歳です。彼が宣言通り実行するなら、あと3年が世代交代のタイミングとなります。
そうなると、目下次期HCの第一候補は、現在OCをしているジョシュ・マクダニエルズだと思います。というのも、マクダニエルズの20年のコーチキャリアの17年間はペイトリオッツだからです。ベリチックの考え方を一番理解している人材と言えます。
そして何よりマクダニエルズさんは、NFLというある意味異常な組織での訓練を受け続け、勝利という価値を提供することにコミットしてきたプロフェッショナル人材です。ブロンコスでのHC経験もあり、フラットに見ればマクダニエルズが次期HCになるのが順当でしょう。
しかしそれでもステフォンに注目が集まっているのです。これは彼の才能がゆえか。もしくは、彼が「Son of Belichick」がゆえか。ベリチックも息子にはすべてを伝えたいという欲望があるでしょう。自分では成し得なかった世界、つまり新しいフットボールの境地を拓いて欲しいという、どこの父でも持ってる願いがあるように思います。この人事は大変興味深いです。
まとめ
さぁ、どうなるか。このドラマ。2020年のペイトリオッツのプレイにも注目が集まりますね。マクダニエルズとステフォンがどのようにチームをまとめるのか。勝負をかけてくるのか。楽しみなシーズンです。