日本には最近導入されてきました。過去にはありませんでしたね。それがこのプレーオフっていう仕組みです。僕もNFLを最初見始めたときは、意味がさっぱりわからなくて、ぐるぐるネットを調べた記憶があります。
レギュラーシーズンが終わり、そろそろプレーオフに進出するメンバーリストが確定しそうなので、プレーオフについて記事にまとめてみます。
スーパーボウルの前哨戦【プレーオフの基本的な仕組み】
プレイオフはスーパーボウルの対戦カードを決定するための、最終トーナナメントのこと。各カンファレンス(NFC,AFC)で成績上位6チームか勝ち抜き戦のトーナメントを行う。上位6位は、各地区の優勝チーム4つと、惜敗率の高い2チーム(ワイルドカード)が進出。
NFLの32チームは「NFC」「AFC」という2つのカンファレンスに分かれています。日本でいうセ・リーグ、パ・リーグのように。そしてそれぞれに東西南北の4つに地区が分かれています。この4地区をDivision(ディビジョン)と呼びます。
9月~12月に16試合あるレギューラシーズンは、同地区だけでの対戦ばかりでなく、他地区(他ディビジョン)とのチームとも試合や、カンファレンスを超えての試合もあります。その16試合で勝利数を競います。そして地区で勝利数が最も多いチームが地区優勝(Division Champion)となります。
もう少しで地区優勝できた2チーム【ワイルドカード】
1970年から導入されてるのがワイルドカードという制度です。わかりやすく言うと敗者復活枠みたいなもん。4地区の中で勝利数を競いますが、レギュラーシーズンが終われば、9勝で地区優勝しているチームもあれば、10勝してるのに同地区に11勝しているのがいれば地区優勝できんわけです。
ワイルドカードは「地区優勝チームと勝ち星僅差のチーム」が2つ選ばれます。地区内で勝ち星が高い状態で混戦していると同地区内から2チーム選ばれる場合もあります。
勝利数が多いチームが有利に運べる仕組み
同じ地区優勝でも9勝のチームと14勝のチームがあります。レギューラシーズンでこんなに差がついてるのに、プレーオフではリセットされてしまっては何だか損ですよね。この差をつけるために、プレーオフでは勝ち星が多いチームの地元でゲームを開催することになっています。これは大きなアドバンテージなんですね。
もしワイルドカードでプレーオフに進出しても、自分の地元でゲームをすることは一度もなく全て敵地に足を赴くことになります。ワイルドカードからプレーオフを勝ち上がることは、大変困難な道のりなのです。
【ホーム3つの利点】①移動しなくて良い。
日本ではあまり考えられませんが、アメリカの移動距離は大変大きい。フロリダからシアトルまで移動するのはキューバからカナダまでの移動と同じです。移動した先にはホテルしかないし、仮住まいの練習施設ではもう一つ勝手が違う部分もあります。
もう一つ大きなことは、家族と共に過ごせることです。アメリカ人はとても家族を大事にします。とても精神的な支えになっています。勝ち星最多でプレーオフに望んだチームはずっと家族の励ましを受けながらゲームに望み、ワイルドカードならば家族と離れて出稼ぎに出る感じになります。
【ホーム3つの利点】②フィールドの特徴を知ってる。
これも大きなことですね。ドーム型のスタジアムで普段プレイしているチームが、風の強い寒いフィールドでプレイすると、キックを外す可能性が格段にあがります。天然芝の場合、毛足の長いネットリとしたものもあり、普段見る景色との差など、数々の変数がプレイに影響してきます。
【ホーム3つの利点】③地元ファンの大きな応援
「クラウドノイズ(応援の騒音)が大きすぎて、プレイコールが聞こえない。」
これは本当にある話です。シーホークスやチーフスなんかは、わざわざスタジアムが音が反響するように設計されていますもんで、とてつもない音になっているそうです。
またNFLは日本の野球ファンとは違い「地元感」がものすごく強い。それは広島のカープファンの熱さを軽く凌駕するレベルです。毎週末に試合があり、それが軸となり数々のニュース番組が構成され、街中にホームチームのポスターやビジョンが張り出される。こうしてチームが生活の一部になってるので、愛着が半端ないんですね。もし負けそうになっていても、このファンを背中にしていたら奮起できるはず。それも大きな力ですよね。
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