AFCのディビジョナル・ラウンドの対決、ベンガルズとビルズです。下馬評では、ビルズが1.37倍、ベンガルズが3.15倍。ホームアドバンテージをもち、勢いにのるビルズが優勢という評価でした。
さて、どんなゲームを展開したのか。少し振り返ります。
【↓↓今日のお題↓↓】
- まさかの大雪の中でのゲーム開催
- ベンガルズD#がビルズを10点に抑えて大勝利
- 得点力2位を誇るビルズが10点のみで敗北した理由は?
- 切れるディグス、会場を去る
- 次はチーフスとチャンピオンシップのリマッチ
それではどうぞ。NFLが日本でもっと浸透しますように。
まさかの大雪の中でのゲーム開催
当日の気温は、摂氏1℃。また降水確率は91%。予報通り、ビルズの本拠地ハイマークスタジアムはしっかり雪がつもり、極寒の中ゲームが展開されました。
過去さかのぼっても、プレイオフで雪の中ゲームしたのは、記憶にあまりありません。ちょっと調べてみたら、2002年の1月に開催されたレイダースvsペイトリオッツ戦。こちらは降雪の中でのゲームだったようです。
The Timeline: The Tuck Rule - YouTube
「タックルール」と言われるゲームで、どうみてもファンブルしてるんですが、パスインコンプリートの判定に覆りまして、命拾い。その後ゲームに勝利し、トム・ブレイディは人生初のシーズンスーパーボウルを優勝します。
他にもスノーボウルと言われるゲームはいくつか、ありますがポストシーズン、プレイオフになってからのゲームは、今回が二例目だったようです。大変珍しい事だったんですね。
ベンガルズD#がビルズを10点に抑えて大勝利
ベンガルズは昨年スーパーボウルに出場しています。AFCカンファレンスでいうと、ディフェンディングチャンピオン。2年連続のスーパーボウル出場をかけての大一番。対するのは、今シーズン勢いにのるビルズ。第2シードで攻撃力2位・防御力6位という超強力なチーム
しかし、今回のベンガルズは完璧で、今シーズン最も調子が良かった。昨年のスーパーボウルでラムズに23−20で敗北した時よりも強い!そう思わせる展開でした。
ベンガルズは、OLに大きく不安を抱えていました。ラエル・コリンズ、ジョナー・ウィリアムスや、アレックス・カッパを怪我で欠場。それに加えて、Cテッド・カラスが膝に故障を抱えている状況で、オフェンスラインは課題だらけ。しかし、新しいOLユニットは見事に今シーズンのベストを発揮。バロウは1回だけサックされただけでした。
ベンガルズのランニングゲームでは、平均5.1yds、34回キャリーで172ydsを記録。この記録は2022年シーズンで最高の記録だったそうです。
"Joe started 9-for-9 in his sleep. What more could you ask for?" Ted Karras on Joe Burrow #Bengals pic.twitter.com/ivSy0kSHZK
— Mike Petraglia (@Trags) 2023年1月22日
Cテッド・カラスは第1Qで膝を故障。ここで彼が抜けたらラインは崩壊する。抜けてたまるかの強い自覚で、彼はゲームを戦いつづけました。痛みを耐えてよく頑張った!ペイトリオッツ時代にスーパーボウルを2回優勝している彼は、少しだけの気持ちの後退が、チームを崩壊させることをよく知っている。だからこその、ど根性でしたね。
ベンガルズは第一Qで2本のタッチダウンを奪い14−0。このリードを常に守ったまま、ゲームを展開できたこと。まさしく完勝って感じ。
得点力2位を誇るビルズが10点のみで敗北した理由は?
ビルズの魅力は、やはりQBジョシュ・アレンとWRステフォン・ディグスによるド派手なパスプレイ。しかしそれだけでは勝てないのが、ポストシーズンの妙。
第一線のDL、OLが勝負を大きく左右してる。残念ながらビルズはO#でもD#でもベンガルズに敗北です。
先程、ベンガルズOLは控え選手でも強烈な能力を発揮。ジョー・バロウもアンダーニースのパスを積極的に使い、まるでトム・ブレイディのような冷静沈着なボール回しを見せていました。
もし仮に、ビルズにボン・ミラーがいれば・・・・というのが残念なところです。彼がフィールドにいれば、バローはさんざんプレッシャーに悩まされ、ここまで悠々とボールをドライブすることはできなかったでしょう。
ビルズO#は、パスゲームを重視していました。しかもディープゾーンを狙ったものが多く、ベンガルズの攻め方とはずいぶん違いました。たしかに決まれば大きくゲームチェンジできるチャンスはありますが、雪のコンディションのため、本来のタイミングが合わない。ディグスや、シャキールを機能させることができない。
アンダーニース、ショートゾーンのメインレシーバーとして、ビーズリーなどをもっと使えば良かったんじゃないか。さらに言うと、ランニングゲームで、RBを活かしていけば大分違ったはず。今回のランはたったの11回だけ(シングレタリー6回、クック5回)。合計で37ydsしか獲得できていません。誰の責任っていうわけでないですが、全体的に上滑りしたまま終わっていった。そう感じました。
切れるディグス、会場を去る
This pains me. A lot 💔. #billsmafia pic.twitter.com/yWJx7kbgwN
— Chris 🦬 Creating Positivity #Billsmafia (@ChrisOB413) 2023年1月23日
何もかも上手くいかないので、チームのキャプテン、エースWRのステフォン・ディグスはいらいらを爆発させていました。
Sean McDermott defended #Bills WR Stefon Diggs after his sideline outburst and early exit from the stadium on Sunday: "That's what makes him good, is what you saw. ... It hurts and I wouldn't want a guy that doesn't hurt." pic.twitter.com/2BjirB8nvd
— Henry McKenna (@McKennAnalysis) 2023年1月23日
記者会見でディグスについてどう思うか?というインタビューで、マクダーモットHCは、「この状況でイライラするのは仕方ない。怒るというのは良い選手の証拠。逆に怒らず平静でいられるやつは欲しくない」
とディグスを擁護するようなコメントを発信。しかし、彼はO#チームのキャプテンの一人であり、チームのムードを大きく動かす人物です。だからこそ心をコントロールしてチームメイクをするべきじゃないか。という意見も多く集まり、彼に対しての評価がグンと下がりました。
次はチーフスとチャンピオンシップのリマッチ
2年連続のスーパーボウル出場を狙う位置まできたベンガルズ。アンディ・ダルトンの時代から見ると、今は大きく変わりました。HCザック・テイラーも素晴らしいですが、やっぱり、このチームの大黒柱はQBジョー・バロウです。
2年連続カンファレンス・チャンピオンシップにでるバロー。相対するは、5年連続で登場するパトリック・マホームズです。マホームズの右足の怪我の具合が気になりますが、盛り上がること間違いなし。
会場は、カンザスシティ・チーフスの本拠地。アローヘッドスタジアムです。暑い空気と、観客の爆音轟く歴史あるスタジアムで、どのようなアツイ展開があるのでしょうか。楽しみでなりません。