
2025年12月2日。なんとベテランWRをスティーラーズは補強しました。古巣バイキングスから自ら志願しリリース。チームとしては明らかなプレイオフ用人材です。DKメットカーフという「剛」の補強に対し、この男は究極の「柔」。 アーロン・ロジャースが最も欲しがるタイプのベテラン、アダム・シーレーン(Adam Thielen)です。
若手が多いスティーラーズWR陣において、彼の「経験」と「技術」は金塊のような価値を持ちます。
1. 選手プロフィール

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名前: Adam Thielen / アダム・シーレーン
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所属: Pittsburgh Steelers(ピッツバーグ・スティーラーズ) / WR(スロットレシーバー) / 背番号16
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身体: 188cm / 88kg / 35歳(1990年8月22日生まれ)
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経歴:
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ミネソタ州立大学マンケート校(NCAA 2部出身)
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2013年 ドラフト外(UDFA)
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2013-2022: Minnesota Vikings(プロボウル2回選出のレジェンド)
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2023-2024: Carolina Panthers
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2025-現在: Pittsburgh Steelers(ロジャースの希望で獲得?)
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2. プレースタイルと現状(2025年版)

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「ロジャースの安全装置(セーフティ・バルブ)」: 身体能力のピークは過ぎていますが、彼にはそれを補って余りある「ルートランの芸術」があります。 ロジャースがポケット内で追い詰められた時、阿吽の呼吸で空いているスペースに顔を出すのがシーレーンです。「困った時のアダム」として、3rdダウン(攻撃権更新の場面)での信頼度はチーム随一です。

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「フィールド上のコーチ」: 感情的なジョージ・ピケンズや、まだ荒削りなローマン・ウィルソンといった若手WRに対し、プロとしての準備や技術を教える教育係としての役割も担っています。 ベンチでは常にタブレットを見ながら若手にアドバイスを送る姿が見られ、実質的なオフェンスコーチ補佐のような存在感です。

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レッドゾーンの魔術師: スピード勝負ではなく、ゴール前の狭いエリアでの駆け引きが抜群に上手いです。ディフェンスの背中を取る動きや、身体を使ったスクリーンアウトで、タッチダウンを量産します。派手さはありませんが、確実に仕事を完遂します。
3. 現地ネタ・裏話・ゴシップ
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「歯科用品の営業マン」からの成り上がり: 彼はNFL選手になる前、ドラフトにかからず、歯科用品の営業インターンをする予定でした。そこからトライアウトを経て練習生になり、スターダムにのし上がった「究極のアンダードッグ」ストーリーの持ち主です。 このハングリー精神は35歳になった今も健在で、誰よりも早く練習場に現れます。

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ロジャースとの「共通言語」: アーロン・ロジャースは「賢いベテラン」を好みます。 シーレーンはディフェンスの守備隊形を読む能力が非常に高く、ロジャースがアイコンタクトだけで「あそこへ走れ」と合図を送れる数少ない選手です。二人の間には、言葉はいらないホットラインが開通しています。

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ミネソタの英雄: 生まれも育ちも大学もミネソタ、プロもバイキングスという、地元愛の塊のようなキャリアを歩んできました。キャリア晩年でピッツバーグに来たことは大きな決断でしたが、「最後に優勝リングが欲しい」という執念が彼を突き動かしています。