Week10で、レイブンズとドルフィンズの試合がありましたね。これは見事にマイアミが勝利したわけですが、その勝ち方が大変素晴らしかったのでレビューしたいです。
というわけでどうぞ!
NFLが日本でもっと浸透しますように。
ラマー・ジャクソンを見事に封じたドルフィンズD#
レイブンズの強みは、QBラマージャクソンのランを活かしたピストルオフェンス。ジャクソンの機動力により、オフェンスの選択肢が二重三重に増えて、ディフェンスは常に後手に回って受けてしまう。その隙間を遠慮なく差し込んでくるのが、レイブンズの強みです。
ランによって時計も周りますし、またラマー・ジャクソンのパスも格段に安定しており、パスD#も気を抜けない。行くも地獄、戻るも地獄のハメ手だったんですね。
それにレイブンズはD#が強い。得点されても取り返していけば、ゲームにはなりますが、レイブンズD#が鉄壁なため、自分のターンでなかなか稼げない。ランによって時計が回され、得点する時間が奪われ、往復ビンタでオフェンスは大変な思いをしてきた。それが対レイブンズ戦です。
しかし、今回ドルフィンズはそのレイブンズを見事に封じ込めました。なんと第4Q残り4分あたりまで、FG1本の3点しか与えなかったのです。これはマイアミのD#が見事にハマった証拠です。
HCのブライアン・フローレスの作戦は、とにかくランを止めること。ランニングバックの攻撃を制限し、ラマー・ジャクソンをポケットから動けなくする作戦です。事実この方針により、レイブンズO#は、かつての平均161.6yds/Gの記録から大幅に落ち、この試合わずか94ydsしかランで進めませんでした。
いつもは冷静さをキープしているラマー・ジャクソンも今日ばかりは、感情をあらわにしていましたね。これほど歯がゆい試合は久々だったんでないでしょうか。
いかにしてドルフィンズはレイブンズを封じ込めたか?
このフォーメーションみるとわかりますが、圧倒的にスクリメージに選手を配置。プレスナップ時点ではカバー0の体型を、この試合中40回も敷いたそうです。とにかくラマーに仕事させない。狙いは理屈わかりますが、これはなかなかできる作戦ではありません。
ロングパスでも通されたら、一気に形勢逆転。がら空きの懐を好き勝手に走られるわけです。でもそれをさせない為には、スクリメージのチームでポケットをぶっ壊し、そもそも投げる時間を与えないことです。当然ですが、パワー・スピードともに消耗します。しかしドルフィンズD#は、これを第4Qの残り4分までやり切ったんです。
さらに甘く入ったボールが、CBザビエン・ハワードのインターセプトにより、リターンタッチダウンを奪われるなどして、ドルフィンズD#は徹底してQBジャクソンを潰してきました。インターセプトなど、ビッグプレイもありましたが、大事なことはそこでなく、レイブンズO#最大の武器である選択肢の多さを無くした点にあります。それには大きなリスクがありますが、その勝負にかったドルフィンズはスゴイですね。
HCブライアン・フローレスは、きっとゲームが終わってからも興奮が冷めきること無く、ずっと寝付けなかったことだと思います。
怒るレイブンズファン
Let's check in on how at least one Ravens fan is handling the loss to the Dolphins pic.twitter.com/Yyg85m1UQS
— Steelers Depot 🦃 (@Steelersdepot) November 12, 2021
「よく聞け、俺たちは別に焦ってない、まだ2敗だ。お前たちみたいなレギュラーシーズンだけのチームじゃない。俺たちはプレイオフチームなんだ。わかったか。」
みたいな事いうてます。見事な負け惜しみですね。これこそファンの鑑です。レイブンズは良いチームだよね。
まとめ
この試合、幻のオフェンスラインのタッチダウンがありましたが、これはまた別の機会に記事にしたいと思います。見事なプレイだったので、永久にアーカイブされてほしいですね。
NFLは、勝った敗北したという事実だけでなく、どういう勝ち方を負け方したかを見るのも面白いわけで。それでいうと、今回のゲーム運びは得点こそ少ないけれども、まさに良い教材になると思います。