オークランド・レイダースは、ジェネラル・マネージャー(GM)のレジー・マッケンジー(Reggie Mckienzie)を解雇しました。
GMといえば、どの選手を獲得するかという人事権をもった人間です。レイダースのチーム改革をしていくなかで、最も仕事をしないといけないポジションにいるわけですが、その当人が解雇になるとは一体どういうわけでしょうか。
レイダースからの声明文
"We are grateful for everything Reggie has done for this organization as a player, executive and member of the Raider family," the team said in a statement, adding that the team "will immediately begin a search for a new front office executive and will have no further comment until that process is complete."
「私達はレジーが選手や役員、そしてレイダーファミリーの一員として貢献してくれたことに感謝している。チームは新しいフロントオフィス役員を探している。その仕事が完了するまでコメントは差し控えさせてもらう」
とのことでした。何ともお行儀の良い定型文ですね。
解雇の理由はHCジョン・グルーデンとの戦略違い
今季オーナーのマーク・デイビス(Mark Davis)は新しくジョン・グルーデンをHCに迎えました。その内容はなんと10億$(110億円)で10年間の契約です。このことからも察するように、グルーデンにはオーナーから相当な権力が与えられてることでしょう。
そしてグルーデンHCは、カリル・マックのトレード、アマリ・クーパーのトレードと主力級の選手をどんどんと放出していきました。これはリーグ全体のバランスが大きく変わるもので、今年のオフに行われたトレードの中で最も熱い話題でした。
そして、その二人を獲得してきたのが、GMのレジー・マッケンジーです。彼が苦労して獲得してきた選手を、グルーデンHCはバンバン首を切ってきた。とすると、二人が思い描いているチーム作りは全く方向性が違うのは明らかです。
2020年には、フランチャイズがラスベガスに変わるレイダース。ゲームで勝利する人材確保だけでなく、ブランド全体をコーディネイトする能力を持った新しいGMが必要になるでしょう。グルーデンとタッグを組む次の経営者は誰なのか。胸がザワつきますね。
レジー・マッケンジーの人物紹介
1963年生まれの55歳。生まれはテネシー州ノックスヴィル。もともとレイダースでLBをしていたNFLプレイヤーです。1985年のドラフト10巡目、全体275位で指名を受けました。
レイダースでは4年プレイ、その後カーディナルズ、カナダリーグを経て、49ersで現役生活を終え、1994年から2011年までの18年間グリーンベイ・パッカーズの経営に関わり、2012年から7年間GMとしてレイダースに関わってきました。
息子もNFLプレイヤー
レジーにはカリルとジャレンという二人の息子と、ジャスミンとマーカイヤという二人の娘がいます。長男のカリルは現在もKCチーフスでプレイする選手です。(2018 / Round6 / Pick198 / テネシー大学)大学ではDTでしたが、チーフスではOGにコンバートしたようです。また次男のジャレンは2017年にUSCに入学。これからまた名前が上がってくるかも知れないです。
双子の兄弟ラリーも元NFL選手
レジーには双子の兄弟ラリー(写真右)がいます。かれもレッドスキンズ、イーグルス、チャージャーズなどでOLとしてプレイした選手。レジーがGMについたのち、レイダースのスカウトを担当。恐らく双子のラリーも同じように解雇されるんでしょう。