「Black Lives Matter運動」により、もう一度注目を浴びるようになったのが、かつて国歌斉唱で膝つき行動をとり、NFLからリジェクトされるようになったコリン・キャパニックだ。
以前、キャパニックは有色人種が迫害されているとし、アメリカ国家へのロイヤリティを示す国歌斉唱の場において、膝を付き半目に回るという意思表示をとった。そんな彼の行動は、全米で話題となったわけだ。
これについては、以前から僕のブログでも発信しているので、こちらの記事を参考にしてくれたら嬉しい。もう3年目も前の出来事なんですね。
そんなキャパニックがまたNFLに戻ってくるのではないか?そういう噂が立っています。少し整理してみましょう。
- キャパニックがスターであることは、間違いない事実です。
- キャパニック放出がBlack lives Matter運動と混同されてるのでは?
- 現役時代のキャパニックのスタッツを調査してみた。
- 可能性①テキサンズ
- 可能性②バイキングス
- まとめ
キャパニックがスターであることは、間違いない事実です。
- 人気商売にもはばからず、自分の政治的な意見を主張するというアナーキズム。
- NFLという狭き門で、アメリカ国中の垂涎の的となるスーパーボウルにQBとして出場という主人公感
- アフロヘアーで他人に迎合せず自分の価値観を曲げない反骨精神
- ついでに超イケメン
こういうわけです。アメリカ人が好きなものが全て入ってる男。それがコリン・キャパニックという人でもあるんです。
キャパニック放出がBlack lives Matter運動と混同されてるのでは?
コリン・キャパニックのスター性がゆえ、また彼のメッセージ性の強さから、「新公民権運動の顔」として認知されてるところもあります。見る人が見れば、「NFLから失業してでも、世界平和や黒人解放のために行動した英雄」とも取れます。
キャパニックがNFLから放出されたのは、他の選手と同様に競争に負けただけのことなのか?それとも、膝つき運動によるものが混ざっていたのか。それが気になるところです。少し彼の現役時代を振り返って見ましょう。
現役時代のキャパニックのスタッツを調査してみた。
彼が活躍したのは、2011年から2016年の6年間だけです。パス成功率はそれほど高くないものの、ラッシュ能力が高いので、モバイル型QBとしての性能があります。インターセプトの回数が年平均5回。これもそれほど悪くないです。
インターセプト1回あたりのタッチダウン回数を切り取ってみます。すると彼ら5人が現役トップです。キャパニックの数字は2.40/1int(72÷30)で、プレスコットに比する能力だと言って良いでしょう。
今現在かれはまだ32歳。アスリートとしてまだまだやれる年齢であります。バリバリのしかし、現場を退いてから幾年早4年。さすがにスターターとしてやれるのは無理があるでしょう。彼が戻るならば、バックアップでしょう。
可能性①テキサンズ
なんとなく、ありそうな感じがするチームです。というのも、主力QBのデショーン・ワトソンは、コリン・キャパニック同様のモバイル型QB。彼中心にオフェンスを機能させているため、キャパニックとの親和性が高いように思います。
彼の重要なレシーバだったディアンドレ・ホプキンスをアリゾナ・カーディナルズに移籍させたこともあり、QBワトソンへの重みは更にましています。
またワトソンは怪我をしがちな傾向があります。練習中にACLを負傷したこともあり、シーズン通してこれからも大丈夫だとは、なかなか言い難い。ワトソンの保証として、キャパニックは十分に機能するように思います。
バックアップQBをみてもどうでしょう。AJマキャロンはそれほど良いQBとは言えません。仮にここにキャパニックが入れば、ワトソンも随分楽にプレーできるようにも思います。
可能性②バイキングス
さて、こちら。このチームもバックアップ要因としてスペースが空いているように思います。カーク・カズンズも良いQBですが、少しコンサバによりすぎる傾向があるように思います。彼の積極性をもっと引き出すためにも、少し過激なくらいのバックアップがいると、能力も引き出せるかも知れないです。
バイキングスにキャパニックが着陸するのは、チームの状況もありますが、、、、それ以上に。
州都ミネアポリスのBLM運動が加熱化しているせいでもあります。ご存知のとおり、白人警官の取り押さえにより、黒人男性ジョージ・フロイドが命を落としたという事件は、このミネアポリスで起こったのです。
アメリカの一部では、「バイキングスは人種差別との戦いに影響を与えるため、統一のテーマを掲げるべきだ!」との意見も活発化しています。
だからこそ、もしバイキングスにキャパニックが着陸したら、チームは街の沈静化に大きく貢献することが予想されます。新公民権運動の神輿として担がれるのは、不本意かも知れないのですが、報道やSNSを見る限り、本当にひどい状況です。
Black Lives Matter運動。これはもう運動ではなく、内戦といってよい暴力性をもったレベルです。コミッショナーのロジャー・グッデルも、この紛争を沈静化する意味でも声明を発表しましたが、一部の黒人選手からは「この問題はずっと昔からあるだろう、世間に反応するようにいうものでない。時既に遅し。」という言葉も。
まとめ
色々な状況を鑑みると、コリン・キャパニックがNFLに復帰する可能性は、ありそうです。コロナウイルスによる大不況、BLMによる暴動。スポーツに何ができるのだろうか。それを深く見届けたいと僕は思います。