NFL超入門!~群雄割拠の32国志演義~

アメリカで最強の人気を誇るNFL。人間を超越したNFLの名選手や、試合結果・移籍情報などのニュースを熱くレポートします!

Dallas Cowboys、名将DC マリネリ

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「NFLにこの人あり」と言われるコーチ達がいます。過去を振り返れば、ビンス・ロンバルティ、ポール・ブラウン、ビル・ウォルシュ、マイク・シャナハンのようなレジェンドコーチ。また現役ではビル・ベリチック、ショーン・ペイトン、ピート・キャロルらのヘッドコーチたちがたくさん。

しかし、そんな彼らHCのもとで戦略を作り上げる超優秀な副司令官の存在があります。今回はそんな優秀なコーチらの中でも特筆したい人。ダラス・カウボーイズのDC「ロッド・マリネリ」を紹介します

 

日本でもっとNFLが浸透しますように。

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ロッド・マリネリとは? 

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彼は「リーグ最強のDLコーチ」です。マリネリがDLを担当すると、ほどほどの選手だとしても、1巡2巡と比肩するほどのパワーをもったDLに育て上げます。それは選手個人個人の能力向上ももちろんですが、集の力としてDLを底上げするのが実にうまい。

 

タンパ2D#の共同発明者

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以前マリネリは、1996年から2005年までの10年間、ロビー・スミスHCのもとタンパベイ・バッカニアーズのD#チームでコーチとして働いていました。彼と同じくD#チームにいたのが、チームのDCだったモンテ・キフィンです。

 

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1996年にDCに就任したモンテ・キフィンDCは、カバー2を改良し、今もよく聞く「タンパ2」というゾーンカバーD#を発明しました。彼はこの功績で、今なお「最高のディフェンスコーディネータ」と賞賛されてます。

 

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簡単にいうと、FSとSSのふたりがディープを担当するゾーンカバー、そこにMLBが下がりゾーンの切れ目をなくすスタイルです。

ロングゲインは許さず得点は許さないが、ある程度のヤードは与えてしまう。それより、インターセプトや、ファンブル、サックにより、ターンオーバーを作り、ゲームをひっくり返す。それがタンパ2という作戦ですね。

これをやると、当然中央中盤の寄せ手が弱くなる。ランが抜けてしまえば、がら空きの懐をガンガン攻め込まれてしまいます。

 

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だから、タンパ2を実現するためには、第一戦であるDL戦が重要になります。ここでしっかりランストップできなければならん。その最重要課題を担当していたのが、DL担当コーチだったロッド・マリネリだったわけです。

 

「お前のところで止めろ。できないと負ける」という無理難題をマリネリは突きつけられます。しかし、マリネリは見事にDLをデザインし、選手を指導し、タンパ2D#を機能させました。バッカニアーズはレギュラーシーズンを席巻。そして2003年1月26日、第37回スーパーボウルに進出し、レイダースを破りバッカニアーズは優勝を果たしました。

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ロッド・マリネリの経歴

マリネリがコーチ業を歩んだのは、地元の高校から。そこからカレッジ・フットボールに声をかけてもらえるようになり、1996年からNFLというプロリーグのコーチとして、キャリアをスタートしています。

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バッカニアーズでタンパ2D#を完成させ、HCジョン・グルーデンと共に第37回スーパーボウルを優勝します。その功績を経て、その後ライオンズのHCを3年務めましたが、この期間は結果を残せていません。その後2009年にベアーズに移籍。

 

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2013年から現在までダラスです。DLコーチとして結果のだせない年もありましたが、オーナーのジェリー・ジョーンズと、HCジェイソン・ギャレットは彼を叱責することなく、長い目で見てくれました。おかげでカウボーイズのDLはものすごいスピードでパスラッシュをしてくる鬼ラインに成長しました。どこのチームのOLと勝負してもタメを張る最強レベルです。さすが、名人ロッド・マリネリです。

 

ロッド・マリネリの豆知識

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彼のパーソナリティ、ストーリーには色々あるので、有名なやつを紹介します。

①熊と戦ったことがある

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熊といってもシカゴ・ベアーズのことでなく、本当の熊です。写真はNetflixのドラマ「バイキングス~侵略者たち~」の主人公がヒグマと戦ってる姿。マリネリが若いころ「爪なし」の熊と格闘したらしいです。

②俺は「あだ名名人」だ

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彼は指導する選手に、必ずあだ名をつけて呼んでる。ちなみにデマーカス・ローレンスは「ロングアーム」、過去在籍してたジェイソン・ハッチャーは「ビッグダディ」。タイロン・クロフォードなんて「シンデレラ・マン」って言われる。練習中に「早くたて!シンデレラ!」とか言われると、さすがに怒りもなくなる。

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そんなマリネリはDL選手から、「マスタースプリンター」って呼ばれてる。忍者タートルズにでてくるネズミの師匠ね。

③娘婿はラムズのLBコーチ

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マリネリには二人の愛する娘がいます。そんな彼女と結婚したのが、不思議なことに父と同じようにNFLでコーチ業を歩くジョー・バリーさん。(しかもD#のね)。実はマリネリがタンパベイでDLコーチをしている時に、同じくバリーはLBコーチとして働いている。

彼と出会ったのが、父が先か、娘が先かはわからんが、NFLの舞台にあがるとどちらも手加減なしのバチバチ勝負。オフになると家族で酒飲みながらD#談義していると思うと、とっても楽しそう。

 

まとめ

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アスリートの豪快なプレイがNFLの魅力。それはもちろんですが、指導者が変われば大きく成果が変わるのもアメリカン・フットボールの醍醐味のひとつです。組織として動く、戦略的スポーツといわれる所以ですね。

これからも当ブログでは、日本ではあまり報道されないNFLの魅力を、わかりやすく伝えていきたいと思います。また面白い情報がありましたら、教えて下さい

 

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