ラインで勝負が決まる!OLこそ勝負の要
オフェンスプレイというのは、ボールキャリアに注目してしまうんですね。RBとかQBとか、WRとか、やっぱり派手だから。それに引き換え、OLはボールをもつアサイメントを禁止されているポジションなので、あまり(というか、ほとんど)目立たないんですね。
しかし、「ラインで勝負の半分が決まる」と言われるほど、重要なポジションなんです。そりゃそうです。アメリカでは、「フットボールの象徴がラインマン」とまで言われるほどです。NFLでは試合開始の選手入場の際、ラインマンが入場する時に最も拍手が多いって言われています。
どんな足の早い選手でも、目の前にスペースがなければ走れないですし、QBのパスの正確さもラインマンの優秀さと比例します。すべてのプレイはOLで半分決まるといって過言ではないのがわかると思います。だから「通はラインマンに注目する」んですね。
細かなポジション割 C(センター)、G(ガード)、T(タックル)
大きくプレイを分けるとすると、
ランプレイでは「前に出て」DLをこじ開けて道を作る
パスプレイでは「後ろに下がって」壁になりQBを守る
のがOLの仕事ですね。このラインの動きを見てるだけで、ランかパスか、わかります。下がるとパス。っていう定番を逆に利用して、下がってるのに、ランプレイを出す。っていうドロープレイもありますが、これは「引っ掛け問題」なので一旦無視してくださし。
さて本当に正しくいうと、スクリメージラインにいる7人の選手のことをオフェンスラインといって、その中でもセンター・ガード・タックルの5人を「インテリアライン」といいます。でもこの5人を通称OLと呼んでますね。
様々なファール要素がOLにはあるもんだから審判から確認しやすいように、OLには背番号が50~79番までという取り決めまであります。
LTに最も強力な選手を配置する
QBはだいたい右利きが多いんですね。で、この形になってパスしますので、左サイドに背中を向けています。こっち側は視界の外になりますから、QBからするとケアが不十分になります。
それを狙って、ディフェンス側はこのブラインドサイドに、一番強力なプレイヤーを配置し、QBサックを狙ってくるんです。これに対抗できる選手をオフェンス側はあてがっていくわけですから、必然的にLTが最も強力な選手になります。当然OLのリーダー的な存在にもなっていきますね。
C(センター)の名選手
マーキス・パウンシー(弟) ピッツバーグ・スティーラーズ
2010年ドラフト18位指名。以来ずーっとスティーラーズ。言わずと知れた名センター。5年で44M$の契約を結んでいます。センターの中では最も高額契約を結んでいる選手です。今シーズンで8年目。呼称が少ないのもHCからするとありがたい。
マイク・パウンシー(兄) マイアミ・ドルフィンズ
2011年ドラフトで全体15位でドルフィンズに入団。出身校はフロリダ大学。2011年から5年間ほぼフル出場しているけど、昨シーズンは5試合のみ。スティーラーズのセンター、マーキス・パウンシーは双子の弟。
アレックス・マック アトランタ・ファルコンズ
2009年ドラフトで、1巡21位指名の名選手。デビュー以来ずっとクリーブランド・ブラウンズでセンターを張り続けたが、2016年についに移籍が決定。ファルコンズでは初のスーパーボウルを経験し、現在センターの中では2番目の高額受給者。
トラビス・フレデリック ダラス・カウボーイズ
出身校はウィスコンシン大学。現在4年目の26歳。2013年にドラフト1巡全体31位でダラス入団。2017年のオフシーズンに大型の契約更新。6年56M$という契約はセンターの中では最も大きい。トニーロモとの相性もさることながら、若手QBプレスコットとの相性の良さも彼の性格がなせるものなんだろう。
G(ガード)の名選手
ケレッチ・オセメレ オークランド・レイダース
5年58M$の大型選手。2012年ドラフトでは2巡目の60位指名だが実力は折り紙付き。2017年はRBリンチとオセメレのコンビ技がバシバシ決まることを期待します。
ジョエル・ビトニオ クリーブランド・ブラウンズ
2014年35位での上位指名をうけブラウンズ。エントリーレベルの期間を経て、現在6年51M$という大型選手。でも2016年シーズンは5試合しか出てない。こちらも故障?
デイビッド・デカストロ ピッツバーグ・スティーラーズ
2012年ドラフトでの1巡指名選手。全体では24位でした。スタンフォード大学出身の治世あふれる名選手ですね。こちらも5年50M$と大きな金額を契約しています。
T(タックル)の名選手
トレント・ウィリアムス ワシントン・レッドスキンズ
5年68M$の大型選手。現在8年目の29歳。カーク・カズンズを守り続けてますね。いい選手です。
タイロン・スミス ダラス・カウボーイズ
2011年ドラフト全体9位の一巡指名選手です。彼もまた素晴らしいパフォーマンスを発揮しています。今年のプレスコットの活躍、またエリオットの活躍の裏には必ずこの男、スミスの下支えがあります。
その甲斐あってか、現在はなんと8年契約という超長期契約をダラスと結んでいます。ジェリー・ジョーンズの憶えもいいんでしょう。契約金額は97.6M$です。オフェンスラインの中では、もっとも高い金額を確保しているのでないでしょうか。
コーディ・グレン バッファロー・ビルズ
現在6年目のグレン。5年60M$の契約。2012年のドラフトでは2巡指名を受けてNFLデビュー。フランチャイズタグを2016年にゲットして、2017年よりビルズと改めての新規契約締結。
ジョー・トーマス クリーブランド・ブラウンズ
7年という長期契約を結んでいる選手。7年80M$。超大型です。やはりLTっていいですね。2007年ドラフトでは1巡全体3位指名のスター選手です。以来ずっとクリーブンランドのLTとして活躍を重ねています。しかし、クリーブンランドはQBが定着しないチームでもあって、しんどいところ。オフェンスチームではトーマスのほうが意見力アリそうな気がしますね。
アンソニー・カストンゾ インディアナポリス・コルツ
ボストン大学出身のカストンゾ。一学年上には、QBマット・ライアンがいます。2011年ドラフトでコルツに入団。タイロン・スミスと同期ドラフト生で、彼もまた全体22位1巡指名のスター選手。こういっちゃ何だが、OLなのにイケメンなのもいい感じ。以来ずっとレギュラーでLTを張り続けています。アンドリュー・ラックとのコンビもいい感じなのでしょうね。注目選手です。