スポーツ選手ってすごく高給取りですよね。国民的スポーツで全米屈指の人気を誇るNFLなら、そのスター選手たちが稼ぐ年俸は、僕達日本人の想像の遥か上をいくでしょうね。
でも、普通の日本語サイトをみていたら、彼らの年俸ってのはいまひとつわかりません。今日はその、「選手の気になる年俸の調べ方」について紹介したいと思います。
まずはこのサイト「Sptrac」にアクセスしてね(^^)
Sports Contracts, Salaries, Caps, Bonuses, & Transactions | Spotrac.com
これが面白いサイトで、全米4大スポーツの選手が全部調べられるサイトなんですね。
で、NFLにポイントすると
こんな風にサブメニューがでてきます。今回は「年俸」を調べたいので、「サラリーランキング」をクリックしましょう。
そうすると、右側に、top hit capとか色々でてきますね。NFLの給料って非常に複雑になってまして、少し解説が必要です。
給料・年俸の解説
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Top Cap Hits
チームのサラリーキャップに影響する分のサラリーですね。しかしこれが直接選手がもらう金額とはまるで違うます。少々複雑な契約の中で、このキャップヒットが決定しています。でもま、この金額が多いということが高給取りである、ということには間違いありません。このランキングを見るのが結構面白いわけです。
- Top Base Salaries
これが基本給と思ってください。でも同じ選手でも年ごとに違います。例えば5年契約で20億円を締結した選手でも、4億✕5年、ではなくて、1億、2億、3億、6億、8億、という風に段階的に増えていく契約をしているのがほとんど。
なぜこの契約になってるかですが、例えば初年度で怪我をしまして、復帰不可能となったとしますよね。もしくは成績不良で出ていって欲しいとか。そういう時、球団は5年契約であっても途中解約できるんです。めっちゃ選手にとって不利な契約を交わされてるんですね。これがベースサラリーの秘密です。
で、もし20億を5年で上記のように段階支出契約してる選手を、2年目で放出しますよね。そうすると現金の支出は1億円のみで済むわけです。なんて球団にとってお得なのでしょう。でも、選手を守る側の契約サラリーもあるんですね。 - Signing Bonnus
これが選手を守る側の契約。これは契約時にドカンと一括でもらえる金額なんですね。だから選手側は、ベースサラリーが多いことより、サインボーナス(通称SB)が多い契約を望むんです。
A : ベース14億、ボーナス1億=合計15億
B : ベース10億、ボーナス5億=合計15億
これなら、どの選手もBを選択するわけですね。自分がいつ球団から首をカットされるかわからん世界ですからね。
さらにいうと、このサインボーナスは、サラリーキャップに影響するんです。仮にボーナス5億で5年契約だとすると、毎年1億ずつサラリーキャップを負担します。そうすると、球団側は不要選手をカットしたとしても、他の選手にお金を支出することができないわけです。つまり余剰金が生まれないわけですね。だからチームはおいそれと、選手をカットできないわけです。このSBはそういう抑止力にもなりますから、選手側はとくにこのSBを多く獲得できるエージェントを求めるんですね。 - Top Dead Cap
上記のように、もし仮にカットしても残る、サラリーキャップに影響する「使えない金」のことをNFLでは「Dead Cap(死んだ金)」と呼びます。つまりこのデッドキャップが多い=選手側にいい契約をしている ということですね。
というように、お金が結構複雑な契約で支払われています。今回はまずはサラリーキャップだけを比較して紹介してみましょう。
トップサラリーキャップ(CapHit)ランキング
1 | Joe Flacco | QUARTERBACK | $24,550,000 |
2 | Carson Palmer | QUARTERBACK | $24,125,000 |
3 | Kirk Cousins | QUARTERBACK | $23,943,600 |
4 | Matt Ryan | QUARTERBACK | $23,750,000 |
5 | Justin Houston | OUTSIDE LINEBACKER | $22,100,000 |
6 | Matthew Stafford | QUARTERBACK | $22,000,000 |
7 | Von Miller | OUTSIDE LINEBACKER | $20,400,000 |
8 | Aaron Rodgers | QUARTERBACK | $20,300,000 |
9 | Cam Newton | QUARTERBACK | $20,166,666 |
10 | Josh Norman | Corner Back | $20,000,000 |
トップ10は年俸22億円レベル
とこうなってます。やっぱり、QBって高給取りですね。トッププレイヤーってそんなお金持ちなんですね。いやービビります。このQBらの中にいる、ヒューストンと、ミラーのLB、そしてCBのノーマン。彼らのパフォーマンスって相当なんでしょうね。もちろん、他のDTの選手とかもスゴイんだろうけど、まだルーキーだったり、FA前だったりでサラリーキャップに上がってこない選手もいるわけですから。これもまぁそれほど正確ではないわけですね。
それにしても、トム・ブレイディが上がってこないのが面白いですね。現役最強QBの名高いのに。ってことは、HC側は、QBに支払う給与を下げて、平均的にいい選手を集めてチームの総合力を保つ戦略を取っていることが想像できますね。その戦略には、当然エースQBであるブレイディの自己犠牲が不可欠ですよね。自分だけでなく、チームの勝利のために、という意識がペイトリオッツに浸透しているからこそ、こんな作戦が取れるんでしょう。ベリチックHCの「Next man's UP」の基本理念がキャッシュ計画にも浸透している好例ですよね。
この年に現金もらったヤツランキング Total Cash Ranking
これが一番分かりやすいかな。NFLドラフトのルーキーのやつらがゲットしたボーナスも入れて、誰が現金一番もらってるの?ってやつですね。
rank | name | posision | money |
1 | Andrew Luck | QUARTERBACK | $27,000,000 |
2 | Kawann Short | DEFENSIVE TACKLE | $26,000,000 |
3 | Josh Norman | CORNERBACK | $24,000,000 |
4 | Kirk Cousins | QUARTERBACK | $23,943,600 |
5 | Cam Newton | QUARTERBACK | $23,666,666 |
6 | Stephon Gilmore | CORNERBACK | $22,968,750 |
7 | Jason Pierre-Paul | DEFENSIVE END | $22,250,000 |
8 | Chandler Jones | OUTSIDE LINEBACKER | $22,000,000 |
9 | Eric Berry | FREE SAFETY | $21,000,000 |
10 | Joe Flacco | QUARTERBACK | $21,000,000 |
11 | Nick Perry | OUTSIDE LINEBACKER | $20,725,000 |
12 | Myles Garrett | DEFENSIVE END | $20,723,004 |
13 | Ndamukong Suh | DEFENSIVE TACKLE | $20,000,000 |
14 | Antonio Brown | WIDE RECEIVER | $19,910,000 |
15 | Leonard Fournette | RUNNING BACK | $18,351,067 |
16 | Kevin Zeitler | GUARD | $18,000,000 |
17 | Ryan Tannehill | QUARTERBACK | $18,000,000 |
18 | Sam Bradford | QUARTERBACK | $18,000,000 |
19 | Carson Palmer | QUARTERBACK | $17,500,000 |
20 | Ricky Wagner | RIGHT TACKLE | $17,500,000 |
アンドリュー・ラックは脅威の稼ぎ
で、一番はコルツのQBラックでした。27,000ドルて約30億円ですね。ごっつい。ごっつすぎ。次席のカワン・ショートはパンサーズのDT。今期フランチャイズタグをゲットした大物ですね。3位はさっきもあがってたジョシュ・ノーマンCB。こいつどれだけスゴイ選手なんでしょうか。移籍したて、ですからその分のボーナスもあるんでしょうね。
カズンズは正念場
さて、4位のQBカズンズですが、ちょっと調べると、2017年のみの契約となってます。ってことは、今期がほんまに正念場。結果だせなかったら、転落組ってことですね。これもまた怖い。
他にもペイトリオッツに移籍した元ブルズのCBギルモアがいます。スゴイ高給取りですね。チャンドラー・ジョーンズはNE→ARIへ2016年から移籍してます。
ドラフトルーキーが2人イン
ど鉄板ドラ1位のマイルズ・ギャレットは20,000千ドルゲット。22億円を22歳で手に入れたという事になります。同じくLSUのRBレオナルド・フォーネットがJacksonvilleに入りましたが、彼もまた18,351千ドルと大きな現金を手にしていますね。いやーまさにアメリカンドリームですね。
今まで一番稼いだやつランキング (Carrer Earnings)
これも調べてみましょう。
おお、トム・ブレイディの名前があがってますね。ま、18年QBやってますから当然といえます。イーライ・マニングの2億ドル(220億円)は恐るべし数字・・・。この中ではほぼQBですが、2人だけ異例の選手がいますね。
7位 Julius Peppers
2002年にNFLデビュー。パンサーズで8年、ベアーズで4年、パッカーズで3年、そして古巣パンサーズに今季から戻ってきた、LBのペッパーズです。すごいね。生涯獲得171億円だ。これもNFL15年やってるからスゴイ。継続は力なり。
8位 Lally Fitzgerald
カージナルズのエースWR。もうベテランですよね。2004年にNFLデビューして以来、ずっとアリゾナ・カージナルズの名選手で居続けています。もうミスターカージナルズって言っていいんじゃないでしょうか。生涯獲得年俸154億円です。お見事。
マット・ライアン、ロジャーズ、ジョー・フラッコなどはまだまだ現役生活が続くので、獲得年俸はまだまだ伸びるでしょうね。
まとめ
さぁ、こんな感じで、NFLの年俸ランキングは調べることができます。こいつそんなもらってるのか!って思いながらゲームみると、それも面白いですよね。あと好きなチームを作って、そのチームのサラリーキャップがどれくらい余白があるのか。それを意識しながら、どんな選手を獲得するのがいいだろうか、なんてGMの気持ちになって考えてみると、トレード情報なんかもとっても面白いと思います。
NFLは情報。楽しいですね。