この人、第52回スーパーボウルでトヨタが流したCMをつくったひと。
トヨタのグローバルキャンペーンだけでなく、レクサス、レッドブル、ビームス、ドコモ、安室など数多くのビッグカンパニーの仕事を手がけている。
「自動車を作る会社」から、「モビリティを提供する企業」へと転換を図ろうとするトヨタのグローバルキャンペーン。これのメインディレクションを務めた人物が、電通の田辺俊彦さんです。
トヨタはさすが「世界のトヨタ」と冠がつくだけに、15秒3億円といわれるスーパーボウルの広告枠を毎年確保しています。今年は女性フットボーラーのトニー・ハリスを起用したラブ4、また新型スープラ復活の広告を出しています。
田辺さんが担当したのは昨年のスーパーボウルでのこのCM。
毎年CMだしているトヨタですが、初めて車が登場しない画期的なものでした。東京五輪が決定しているという未来もあるんでしょうが、「車屋」からの脱却。世界の全ての人たちにモビリティ(自由な移動)を提供し、世界中から不可能を可能に変えてやろうという力強いメッセージでした。
田辺さんが担当されたトヨタのキャンペーンは、スーパーボウルに限ったことではありません。
Mobility For All Campaign Movie
こちらは五輪のキャンペーンとして、パラリンピックのCMをつくられてます。これも素晴らしい。「すべての人に自由な移動を。」というキーテーマがしっかりと伝わってくる仕事です。
最後に。トヨタのグローバルキャンペーンCMの他作品を紹介
田辺ディレクター以外でも、トヨタの仕事を担当された方がいます。それらの作品を紹介して、今回の記事を終えます。日本人の作品がスーパーボウルの舞台で流れることも嬉しい。それに合わせてトヨタという大大企業が、新しい世界を切り拓こうと挑戦していく姿も勇気をもらえる。
以前、あるセミナーで講師が言った。「世界のトヨタが、最高益を記録したというが、結局は下請け叩きをしているだけで、儲かっているのは親会社だけ。これで日本はいいのだろうか」と。
しかし、僕の経営の師匠は「金を稼ぐことよりも、金を何に使って何をするかが、経営者として大事なこと。」と教えてくれた。仕事とは「金を作ること」じゃない。「未来を作ること」なのだ。