NFL超入門!~群雄割拠の32国志演義~

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【NFLとお金】ワシントン・コマンダーズ売却先。

さて、コマンダーズについてです。このチームは以前ポリコレ問題に直面して、チーム名を歴史と伝統あるワシントン・レッドスキンズから、コマンダーズに変更しています。

これについては、以前にも記事にしましたので、ご参考にしてもらえたら幸いです。

 

さて、それに引き続き、球団売却が決定。次なるオーナーについてまとめます。

 

ではどうぞ!NFLが日本でもっと浸透しますように。

 

退くオーナー・ダニエル・スナイダー

1964年生まれのビジネスマン。本業は広告代理店事業のようです。そもそもはまさに看板屋からスタートして、建物内の看板を不動産的に扱う事業を起こし、成長しました。フォーブスによると、彼の総資産額は$4.9ビリオンで、日本円にすると6900億円ほどになります。

コマンダーズ(当時レッドスキンズ)を1999年に、前オーナーのジャック・クック・ケントから購入。価格が$800ミリオンで、日本円で1100億円くらい。当時の売却額では世界一高いスポーツ球団の値付けだったそうです。このときに初めてNFLのオーナーになりました。そしてこの2023年に売却です。24年は彼の人生の中で、かなりのシェアを占めます。ライフワークとしてワシントンと付き合ってきた。よい時間だったでしょうね。

ちなみにジャック・クック・ケント氏(1997年没)は、カナダ出身のスポーツビジネスマン。レッドスキンズのオーナーだけでなく、ロサンゼルス・レイカーズや、LAキングスなど、複数のチームオーナーでもあり、数々のスポーツ施設を1代で建設してきた剛腕ビジネスマンでした。

ワシントン・コマンダーズはなぜ売却したいのか

このチームはポリコレ問題でトラブルがありました。しかしそれよりも問題だったのは、オーナーのダン・スナイダーのセクハラ疑惑。かなり広範囲にあったそうです。

 

さらにスナイダー氏が「新スタジアム建設」の力がない。と評価されてしまい、ファンも彼の退陣を強く望みました。また他のチームの多くのオーナーからも、「球団を売却しオーナー会から降りろ」という強制力が働いたためです。

 

新しくオーナーになる人の審査、さらに売却については他の31チームの3/4の可決が必要とあります。その会議が5月22日23日にミネソタ州のミネアポリスにて開催され、売却について可決審議されたということです。

 

売却価格は$6ビリオン

なんと価格は史上最高額となる$6Bでした。ビリオンってわかりにくいけど、60億ドルってことで、2023年の為替で評価すると、8200億円($1≒140円)くらいでしょうか。これはこれですごいことですね。

 

新オーナーは誰か。

気になる新オーナーは、ジョシュ・ハリス。1964年生まれの58歳。ワシントン近郊で生まれ育った投資家です。ハーバード・ビジネススクールの役員で、フィラデルフィアのNBAチーム76ersのオーナーでもあります。総資産額は$6.2ビリオンと言われていますが、これにコマンダーズの$6Bが追加されますので、$12Bとなりそうですね。

 

彼の投資会社、アポロ・グローバル・マネジメントには、レオン・ブラック、マーク・ローワンという共同経営者がいます。彼らもまたハリス以上のビリオネアです。

 

さて今回の購入は、個人ではなくグループでの実施。そのグループの一員にいるのが、南米の最大投資家アレハンドロ・サン・ドミンゴファミリーだと言われています。コロンビア系アメリカ人で、最近イギリス王室、第9代ウエリントン公爵の娘、シャーローット・ウェルズリーと結婚。現在まだ40歳です。

 

ジョシュ・ハリスとはハーバード大学の同門。父はコロンビアのビール王フリオ・マリオ・サント・ドミンゴ・プマジェロ。その会社をサン・ドミンゴ・グループを経営しており、40歳以下の長者番付では、Googleのラリー・ペイジ、METAのマーク・ザッカーバーグに次ぐ、世界3位にいる人物です。NYのメトロポリタン美術館の評議員でもあります。