QBデショーン・ワトソンが、連続婦女淫行罪の疑いで、集団訴訟を受けた話。以前にもしていました。
つい先日、裁判所(?)6試合の出場停止処分というお達しがくだりました。ワトソンサイドは、正直、まじか、この程度で終わるなんて!超絶ラッキー!って感じでした。
しかし、それにコミッショナーのロジャー・グッデルは強く「No」と突きつけ、控訴(再審議)を申し立てたようです。
判決を下したのは、もと判事のロビンソン
この人、デラウェア州の地方裁判所の元判事。彼女が結論づけたのは16ページの資料にまとまってます。色々書いてますが、結論は6試合出場停止処分ということでOKだと。
https://www.espn.com/pdf/2022/0801/watson.pdf
NFLPA(NFL Players Accosiations : NFL選手組合)の代表、デマリアス・スミスも、この判断を受け入れたようで、NFLリーグ側にも、判断に合意するよう、もちかけました。
しかし・・・・
それにNoといったのはロジャー・グッデル
「NFL選手は全アメリカ国民の模範となるべき。」これがコミッショナーの基本姿勢です。グッデルが素晴らしいのは、その根っこをずっと変えないこと。6試合出場停止という沙汰は、あまりにも甘すぎる。これでは再発防止の戒めにもならぬ。と、グッデルは決断し控訴したようです。
グッデルは、少なくとも1年間は出場停止にするべきだと考えています。しかし、それではクリーブランド・ブラウンズは、2022年を完全に棒にすることになります。選手からもチームからも大きな反発が予想される意見を、あえて言う。この肝っ玉の座り方は流石です。
選手側と本人と、真っ向勝負を張ってくるリーグ。さぁ当人同士の対決になるかと思いきや、グッデルはこのような作戦にでます。
グッデルは、決断を第三者に委任
当人同士の対決では、感情的な議論が避けられないと判断し、第三者である組織に委任しました。グッデルが依頼した相手が、Peter C Harvey(ピーター・ハーベイ)です。
彼は、ニュージャージー州の元司法長官であり、元連邦検察官でもあります。そのため、Harvey 氏は長年にわたり、民事および刑事裁判、政府の調査、消費者詐欺問題の中心的役割を果たしてきました。
また、NFLの多様性諮問委員会のメンバーとして、NFL のヘッド コーチおよび上級管理職の採用において、人種および性別の多様性を改善するための NFL の取り組みに関するコンサルティング専門家としての役割を果たしています。
正直、リーグ側(グッデル側)の良き理解者だった人です。ワトソンに対する判断を彼に委ねるというのは、結論としてグッデルの言い分が通るように、方向づけされるのでないだろうか。そのヨミです。
開幕どうなる?
今の8月の時点で、合意がなされないってことは、6試合出場停止も執行されないってこと。この1ヶ月間で様々な議論が決着がつくとは、ちょっと思えないなと。
そうすると、開幕の時期がきて、シーズンの真っ最中に、決着が出る可能性が高い。スターターQBとしての職務を果たしながら、同時に訴訟問題とも向き合うのは、ワトソンにとって、大きな心労でしょうね。
なので、おそらく開幕戦のブラウンズvsパンサーズ戦(アウェイ)は、ワトソンがスターターで登場することでしょうね。