さて、ドラフト。終わりましたね。うーん。総じてどうでしょう。ベンガルズが良かったように思うよね。
前回、前々回と続きドラフト1巡の結果、32人の選手を紹介したんですが、今回はドラフト全体を振り返ってみたいなと思います。
勝手な考察も色々と書いてみました。ではどうぞ。
日本でもっとNFLが浸透しますように。
- ドラフトで最も多く獲得したのはバイキングスで15名
- ◎◎ベンガルズは大成功ドラフトだったよね。
- ☓☓パッカーズはダメだったんでないでしょうか?
- ベアーズはなんでこんなにTEを集めるのか
- ポジション総計はDBが最も多く43名
- 最も多かったのはLSU(ルイジアナ州立大学)14名指名
- カレッジ五強はこの定番の5大学
- 一人しか輩出してないけど、1巡指名を輩出した大学は?
- 2巡指名の気になる選手たちは?
- 本人よりお父さんが目立っちゃったジョージアのRB
- ウェブ会議ならではの「あるある」案件
- まとめ
ドラフトで最も多く獲得したのはバイキングスで15名
1巡で2名、2巡以降で13名を指名したバイキングス。圧倒的に若返りを果たしそうですね。それにしてもQBのカーク・カズンズは色々と苦労しますね。チームが安定しないだけでなく、チームメイトも安定しないんだから。
ちなみに一番指名した選手が少なかったのは、セインツで4名。(1巡で1人と2巡以降で3人の合計4人。)
◎◎ベンガルズは大成功ドラフトだったよね。
ドラフトの段階ではまだ勝負がついてないので、勝者も敗者もないのですが、ベンガルズは戦略的にしっかりと補強ができたように思いますね。
①最重要課題のフランチャイズQBを獲得できたこと。
②ターゲットにWRティー・ヒギンズの獲得
③D#補強にLBローガン・ウィルソンをゲット
④4.5.7巡でエッジラッシャー3人確保
⑤6巡でOTハキーム・アデニジをゲット
とキーとなるポジションの補強がしっかりとできたように思います。どのセレクトも納得な感じ。ジョー・バロウを中心軸としたチーム作りを狙ってると感じました。
☓☓パッカーズはダメだったんでないでしょうか?
パッカーズがセレクトしたのは全部で9人でした。パッカーズの大黒柱といえば、ご存知アーロン・ロジャーズなんですが、結局彼のためになる人材確保はあまりなかったように思います。
1巡でトレードアップしてまで確保したのは、なんとびっくりジョーダン・ラブ。そこまでの評価かなとも思います。
また2巡で獲得したのはボストン大学のRB A.J.ディロンを62位指名。そしてシンシナティ大学のTE、ジョサイア・ディグアラを3巡94位指名です。どうでしょう。ゲームメイカーというほどのインパクトは感じられない。ロジャーズが頼れる武器になるには、時間がかかりそうなんです。
こうしてみると、2020年のシーズンより将来のための種付けと見えます。目下課題のロジャーズのための確かな足固めをしたほうが良いのでは?と感じたわけです。
ベアーズはなんでこんなにTEを集めるのか
ベアーズは1巡指名権はもってなくて、2巡指名に2枠もってました。まず最初に43位指名でノートルダム大学のTEコール・クメットを獲得です。
しかし、ベアーズにはタイトエンドがうじゃうじゃいます。なんでよりによってまだタイトエンドを獲得したのか意味不明です。
Here's a list of tight ends on the Bears after drafting Cole Kmet.
— Sporting News (@sportingnews) April 25, 2020
Ben Braunecker
Darion Clark
Jimmy Graham
Demetrius Harris
J.P. Holtz
Jesper Horsted
Cole Kmet
Dax Raymond
Eric Saubert
Adam Shaheen#NFLDraft pic.twitter.com/S7Izv0j33A
これ見てわかりますが、TEには10人名を連ねてます。ましてトレードでTEのジミー・グラハムを獲得したのがなんだったんだろうと訝しげに思います。他の9人は全部排除していくってつもりなんだろうか。
Really cool reaction from Cole Kmet and his family when they found out that he is a Chicago Bear.🐻
— Daniel Greenberg (@ChiSportUpdates) April 25, 2020
(Via @colekmet/Instagram) pic.twitter.com/s2vtauBnP8
これ彼が指名される瞬間の動画。クメットくんの友人のツイッターです。めちゃ喜んでますね。グラハムが引退で、クメットくんが活躍していく。そんなベアーズになるなら最高です。
ポジション総計はDBが最も多く43名
オフェンス | 125人 |
ディフェンス | 124人 |
スペシャル | 6人 |
これが255人全体のバランス。O#もD#もバランスよく指名されました。パンター・キッカー・ロングスナッパーの名前もあがってました。
OL | 47人 |
WR | 36人 |
RB | 17人 |
QB | 13人 |
TE | 12人 |
DB | 49人 |
DL | 44人 |
LB | 31人 |
Kicker | 3人 |
Punter | 2人 |
Longsnaper | 1人 |
全体のバランスとしたら、こんな感じ。やっぱりDBは名前呼ばれますね。同じくOLもたくさん輩出されました。
最も多かったのはLSU(ルイジアナ州立大学)14名指名
ひとつの大学からNFLドラフトで14名輩出したのは、NCAAの最高記録だそうです。これはさすがに無敗の完全勝利を果たした2019年シーズンの成果でしょう。
HCのバド・オーゲロンも鼻高々で、さぞ誇り高いことでしょう。きっと今頃は自宅のリビングでむせび泣いてるんじゃないでしょうか。本当におめでとうございます。
しかも1巡で5名、2巡で2名、3巡で3名と上位に10人も輩出したというのは、圧倒的な数字です。LSUとOSUはさすがですね。
カレッジ五強はこの定番の5大学
LSU | 14人 |
Michigan | 10人 |
Ohio State | 10人 |
Alabama | 9人 |
Utah | 7人 |
これが、ドラフト輩出人数のトップ5です。大学チャンピオンになったルイジアナ州立大学からは14目い、ついで多いのがオハイオ州立大学と、名門ミシガン大学。そしてアラバマ大学、ユタ大学と続きました。
一人しか輩出してないけど、1巡指名を輩出した大学は?
そー!意外や意外。ユタステート(ユタ州立大学)でした。そんな大学からジョーダン・ラブを1巡指名ってわけです。改めて、パッカーズの狙いはいかに!またラブの腕前に大変注目が集まりますね。
そしてもうひとりはルイビル大学のメッキー・ベクトン。他の選手は呼ばれないのに、彼だけ名前呼ばれるんだな。彼自身の能力も高いんだろうが、よくしっかりスカウトチームが冷静に洞察したんだなと感心します。
2巡指名の気になる選手たちは?
さっきの流れで大学から1人だけ指名された人をご紹介します。レノール・ライム大学からはペイトリオッツが2巡指名した、セーフティのカイル・ダガー。パッツは1巡指名枠もってなかったんで、彼が事実上のチーム1位指名ですね。
これまた意外だったのが、名門のフロリダ州立大学からは、2巡指名の一人だけでした。キャム・エイカーズはロゴマークが変わったLAラムズに。トッド・ガーリーの抜けたところに、ピタッとハマるでしょう。
サザン・イリノイ大学から一人だけ指名されたのが、2巡64位のジェレミー・シン。彼もまたセーフティです。最近LBかつDBのセーフティーの需要が高いように思いますね。
コルツは素晴らしいRBを指名しました。2巡の指名2つとも攻撃の武器を指名するという超攻撃型な狙い。うーん、フィリップ・リバースが彼らをうまく使えますように。
僕が気になるのが、ブラウンズに2巡指名されたセーフティのグラント・デルピット。大学時代のあだ名が「ベビージャマール」と、あのジャマール・アダムスと重ねて評されるあたり、かなり期待値たかそう。ハリケーン・カトリーナによって家族は大変な目にあってるよう。
もうひとり。バッカニアーズから45位指名されたのが、ミネソタ大学のセーフティ。アントニー・ウィンフィールドJr。
なんとお父さんは1999年ドラフトの1巡指名選手で、3回もプロボウルに選ばれてる名選手なんですね。いやはや、二世タレントって言葉はありますけど、二世NFL選手って本当すごい遺伝子ですな。
本人よりお父さんが目立っちゃったジョージアのRB
デトロイト・ライオンズが2巡35位(2回目の指名権)で指名したのが、ジョージア大学のRB。家族全員「DREAMS」のオリジナルトレーナーを作って、ドラフトに参加しています。なんとも絆が深そうな感じがします。
大学は南部のジョージアですが、生まれはフィラデルフィア。お祖父さんと一緒にイーグルスの試合を見て育ったそうです。お父さんのダレンはフィラデルフィアにトレーニング施設を管理してるそうです。
彼の紹介ビデオのほとんどがお父さんの筋トレムービーでした。なんでだよ!と多くの人が突っ込んでいたことでしょう。
ウェブ会議ならではの「あるある」案件
ベリチックの1stの選択を決める大事な局面。ウェブカメラが抜いたのは、ベリチックの愛犬がパソコンの前に。ニック・カセリオはまるで犬と話してるみたいで間抜けにみえます(笑)
この時指名されたのが、先程紹介したセーフティのカイル・ダガー。彼は「犬に指名された選手」として、ネットでいじられたそうです
アリゾナ・カーディナルズのHCクリフ・キングズバリーはなんとも優雅な自邸での姿が全米に流れました。強烈な豪邸!アリゾナの砂漠の真ん中にあるんで土地代なんてタダみたいなものでしょうが、それでもめちゃくちゃスゴイよね
Jerry Jones’ draft room is on his $250 million super-yacht. Now that’s a super-flex. pic.twitter.com/ZJwgrUcehX
— Don Van Natta Jr. (@DVNJr) April 24, 2020
これはカウボーイズのオーナー兼GM、ジェリー・ジョーンズの部屋。というかクルーザーの船内からのコネクト画面です。なんとも圧倒的な金持ち!というのがハッキリ伝わってきました。
まとめ
さて、これくらいにします。なにせコロナでキャンプもままならないでしょうから、新しいチームづくりは毎年のごとくにはいかないでしょう。それでも見事にドラフトが完遂されたことが何より素晴らしい。
ドラフト選手をみても思いますが、どんどんNFLが新陳代謝していくのを感じます。日本の会社でもこれくらいガンガン動くと面白いのになぁ。
きっとコロナウイルスの驚異に人間は勝ちます。そして9月には見事新シーズンが開幕されるでしょう!無観客ではなく、満員のスタジアムで!