NFL超入門!~群雄割拠の32国志演義~

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【NFLコーチ紹介】2020年シーズン NFCチームを引っ張るHCを紹介

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前回こういう記事を書いたのですが、もう随分古い情報になってしまいましたので、刷新して作成したいと思います。

 

www.nfl-32.com

2020年シーズンを戦う各32チームを引っ張るHC、リーダー達を紹介していきたいと思います。今回はNFC編で16名、次回はAFC編で16名を紹介します。

 

日本でもっとNFLが浸透しますように。

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カウボーイズ マイク・マッカーシー(56)

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【Mike McCarthy】
NFLキャリア(1993-2018、2020~)
ヘッドコーチキャリア(2006-2018)
第45回スーパーボウル優勝(2010s)
カンファレンス決勝敗退3回(2007,2014,2016)
プレーオフ進出率(9/13,69%)

かつてグリーンベイ・パッカーズのHCとして有名だったコーチです。NFLではブレット・ファーブ、アーロン・ロジャーズらと共に強豪パッカーズを育てました。

しかしパッカーズ晩年は「ロジャーズに頼り切り」「大した仕事してない」などと揶揄されるようになり、2019年シーズンに入る前に解雇されました。

捨てる神あれば拾う神ありというもので、散々パッカーズ時代の強敵だったカウボーイズからオファーがきまして、2020年からダラスを引っ張ります。

 

イーグルス ダグ・ピーターソン(52)

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【Doug Peterson】
NFLキャリア(2009~)
HCキャリア(2016~)
第52回スーパーボウル優勝
プレーオフ進出率(3/4,75%)

ピーターソンHCは、NFLでQBとして1991-2004の13年間プレイしていた元選手です。その後コーチ業を歩み、イーグルスのHCに2016年に着任します。もともとQB選手なので、QBの育成には定評があります。2017年シーズンをQBカーソン・ウェンツと勝ち抜き、第52回スーパーボウルを優勝しています。

レッドスキンズ ロン・リベラ(58)

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【Ron Rivera】
NFLキャリア(1997~)
HCキャリア(2011-2019,2020~)
第50回スーパーボウル敗退(2015)
プレーオフ進出率(4/9,44%)

ロン・リベラHCの別名は「親分」です。顔つきから猛烈な貫禄が溢れています。もともとはシカゴ・ベアーズのLBをしていた選手で、第20回スーパーボウルを現役時代に優勝しています。

その経験もあり、ディフェンスには自分なりの哲学をもっています。かつて9年間カロライナ・パンサーズのHCをしていたのですが、最後のシーズンに差し掛かるころにはDCを解雇し、自らディフェンスチームを指揮していました。

惜しまれながら解雇となりましたが、彼の功績と人柄に惚れ込むファンが多く、大変惜しまれながらパンサーズを去ることになりました。そしてやはりこういう人は再浮上してきますね。空白期間を経ることなくレッドスキンズHCとして再スタートです。

ジャイアンツ ジョー・ジャッジ(38)

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【Joe Judge】
NFLキャリア(2012~)
HCキャリア(2020~)
プレーオフ進出率(未)

東地区最若手となるHCのジョー・ジャッジは、ペイトリオッツでスペシャルチームのコーチとして活躍してきた人物です。HCとしては2020年から、ジャイアンツが初年度になります。

お父さんもアメフト選手で、CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)でプレイしてた人。息子のHC着任は大変な喜びでしょう。

それにしても、スペシャルチームの人がHCになったのは珍しい人事です。ベリチック門下生はそれほどまでに優秀なのでしょうか。

パッカーズ マット・ラフルーア(40)

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【Matt Lafleur】
NFLキャリア(2008~)
HC キャリア(2019~)
カンファレンスチャンピオンシップ敗退(2019)
プレーオフ進出率(1/1,100%)

ラフルーアも大学でフットボールをしていた口ですが、それほど有名な選手ではありませんでした。大学も2部リーグで彼はQBをしていたのですが、NFLに呼ばれるはずもなく、インドアフットボールリーグ(NIFL)のバックアップQBをしてたレベルです。

2003年に大学のコーチにつくことになり、その後メキメキと指導者として頭角を現し、2008年から憧れのNFLの舞台にたつことになりました。もともとQBですから、QBコーチとして、テキサンズ、レッドスキンズ、ファルコンズ、ラムズ、タイタンズと歴を重ねてきてます。

2019年にパッカーズのHCとして大抜擢されて、なんとカンファレンス・チャンピオンシップにまで歩を進めました。HCとしての手腕が確かなものか、2年目に評価の目が集まります。

バイキングス マイク・ジマー

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【Mike Zimmer】
NFLキャリア(1994~)
HC キャリア(2014~)
カンファレンス決勝敗退(2017)
プレーオフ進出率(3/6,50%)

若いときからスポーツ万能の青年で、野球・アメフト・レスリングのどれをさせてもトップの実力を見せてきた人です。大学に進学後もQBをしたかと思えばLBを担当させられたり、なんでもできるタイプでした。しかし、親指骨折と首頚椎の負傷により、バックアップQBとして甘んじることになり、プレイヤーとしてのキャリアを諦めコーチの道を進んだ人です。

NFLに入ってからは、ディフェンスのコーチとして各チームのDCを担当してました。2014年にバイキングスのHCとして就任。2017年シーズンにスーパーボウル王手をかけるも惜しくも敗退しています。いいところまでいくけど、あと一歩な人ってイメージです。

ベアーズ マット・ナギー

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【Matt Nagy】
NFLキャリア(2008-)
HC キャリア(2018-)
プレーオフ進出率(1/2,50%)

「眼力リーグ1位」といって過言でないコーチです。なんとも言えない流し目。かと思えば烈火のように赤く燃える目。彼の特徴です。

彼はアリーナ・フットボール・リーグ(AFL)でQBをしていた選手です。2009年に1年だけイーグルスに在籍していた過去があります。それが現役生活のラストです。

その後コーチ業をスタート。イーグルスで5年、チーフスで5年を経て、ベアーズのHCとして2018年から着任。今年でHC3年目となる人です。

QB出身なだけあって、経歴はOCなどをしてきています。そのためオフェンスには一言あるようですが、ベアーズの強みはD#チームかなという印象です。彼の不足分をどのように補うのかが興味あるところですね。

 

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ライオンズ マット・パトリシア(45)

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【Matt Patricia】
NFLキャリア(2004-)
HC キャリア(2018-)
プレーオフ進出率(0/2,0%)

彼もジャイアンツのHCジョー・ジャッジ同様、ペイトリオッツのベリチック門下生の一人です。大学ではオフェンスラインの選手として、大学の代表を名乗る「レターマン」を4年間務めるなど、人格としても立派な人物。

2004年からペイトリオッツに契約しNFLに貢献するのですが、その後オフェンス担当したり、DCをしたり色々。DCとして6年担当し3回スーパーボウルを優勝した経験があります。

2018年からライオンズのHCに就任していますが、戦績は2年間で9勝のみとさんざんです。彼の能力がもっと発揮されるといいなと思います。

セインツ ショーン・ペイトン(56)

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【Sean Payton】
NFLキャリア(1997-)
HC キャリア(2006-)
第44回スーパーボウル優勝(2010)
カンファレンス決勝敗退(2006,2018)
プレーオフ進出率(8/14,57%)

もう14年もセインツを牽引しているショーン・ペイトン。オーナーよりもチームの顔になりつつあります。(オーナーがお亡くなりになったからね。)HCキャリアでスーパーボウル優勝1回、カンファレンス敗退2回と素晴らしい成績、間違いなく彼は名コーチです。

大学ではQBとして活躍したものの、NFLドラフトでは名前を呼ばれることなくトライアウトに挑戦。しかしそれも駄目でマット・ナギー同様にAFL(アリーナ・フットボール・リーグ)にてプレイを選択。

でも努力が実って、少しだけシカゴ・ベアーズと契約して3ゲームだけNFLでプレイした経験があります。その時のバックアップチームの別名が「スペアベアーズ」という不名誉なあだ名でした。プレイヤーとしての道を諦め、コーチ道を選択したのが24歳のころです。

この選択が見事に成功しました。見切り千両とはよく言ったものです。大学でのコーチキャリアを積みながら33歳でNFLにデビュー。42歳になる年にHCに就任し、3年後にスーパーボウルを勝利。ハリケーン・カトリーナで壊滅状態だったニューオーリンズの街を元気にさせた英雄として地元では大事な人物です。

ファルコンズ ダン・クイン(49)

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【Dan Quinn】
NFLキャリア(2001-2010,2013-)
HC キャリア(2015-)
第51回スーパーボウル敗退(2016)
プレーオフ進出率( 2/5 40%)

「The Legion of Boom」最強ディフェンス軍団、シアトル・シーホークス時代にDCをしていた人物です。彼が当時の最強シーホークスを作り上げた立役者と言われます。

大学時代は三部リーグでDLとしてプレイ。コーチの道に進んだのは24歳のころでした。カレッジでの経験を7年積みNFLデビュー。基本ずっとDLコーチを担当していました。

ファルコンズではスーパーボウルに進みましたが、その時の強みはOCカイル・シャナハンが作り上げる最強積極的O#チームでした。ダン・クインは見事にチームマネジメントに成功しましたが、シャナハンが抜けた穴は未だに大きいように思います。

バッカニアーズ ブルース・アリアンズ(67)

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【Bruce Arians】
NFLキャリア(1989-92,1996,1998-)
HC キャリア(2013-17,2019-)
カンファレンス決勝敗退(2015)
プレーオフ進出率(2/7 29%)

オフェンス畑のコーチで、数々のチームのOCとして貢献してきました。20年前までは、NFLとカレッジを行き来してきた人で、正直家族は引っ越しばかりでうんざりしていることでしょう。「パパ、もう67歳なのに、まだ引退せんの?いつまでやるん?」って言われながら支えてもらってるんだろうなと思います。

オールオアナッシングのシーズン1で登場してきたHCですので、なんだかとっても親しみを感じます。特に自分専用の駐車場を使われたことで、選手にブチギレて吊るし上げるシーンが大人気なくて大好きです。

 

パンサーズ マット・ルール

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【Matt Rhule】
NFLキャリア(2012,2020-)
HC キャリア(2020-)
プレーオフ進出率(未)

NFLでのコーチ経験がほぼ無い人がヘッドコーチに大抜擢された大変めずらしい人事です。マット・ルールはカレッジでは大変有名人です。特に1勝11敗だったベイラー大学をたった2年で11勝3敗に育て上げたミラクル手腕に高い評価が集まりました。

彼が着任する前に、大学内で集団婦女暴行事件があり、アメフトチームはモラル面でも学内評価でもどん底でした。そこに登場したのが彼マット・ルール。緻密な戦略家であり、リーダーシップのなんたるか、自分に打ち克つ強さを選手に指導しました。

その結果ベイラー大学大復活劇のドラマが生まれたわけですね。その手腕をぜひともNFLで奮って欲しいと白羽の矢がたったわけです。今年のパンサーズには期待したいですね。

 

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49ers カイル・シャナハン

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【Kyle Shanahan】
NFLキャリア(2004-)
HC キャリア(2017-)
第54回スーパーボウル敗退
プレーオフ進出率( 1/3 33%)

かつてレッドスキンズでスーパーボウルを優勝したマイク・シャナハンHCの息子です。父親と共にNFLのコーチとして様々なチームを渡り歩き、経験をつみました。

2015-2016年にはファルコンズのOCに就任し、猛烈なO#チームを作り上げ第51回スーパーボウル進出を果たします。(このゲームは史上稀に見る大逆転劇に終わり、ファルコンズは敗北しました)

2019年シーズンには、49ersを完璧な軍団に仕立て上げました。レギュラーシーズンも完璧、ポストシーズンも完璧、そしてスーパーボウルも完璧でした。・・・・第4Qの残り9分までは。(このゲームもファルコンズと同じように大逆転劇に終わり、49ersはチーフスに敗北しました。)

しかし、彼のオフェンス手腕やリーダーシップは見事なものです。荒くれ者の選手たちの背中をピシリと伸ばし、支配下においています。そして高い戦略でもって最大の効果を発揮しています。今後も49ersには期待です。

シーホークス ピート・キャロル(68)

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【Pete Carroll】
NFLキャリア(1984-99,2010-)
HC キャリア(2010-)
第48回スーパーボウル優勝(2013)
第49回スーパーボウル敗退(2014)
プレーオフ進出率( 8/10 80%)

プレーオフ進出率が80%と異常値を叩き出してる名コーチ。しかも彼68歳だというから驚きです。どんなパワフルなんでしょう。HCという仕事は本当にハードスケジュールだそうです。ヒト・モノ・カネのすべてを管理し、さらに相手の分析をし、綿密な作戦をたてないといけません。

特にNFLは新しい指導者がどんどん入ってくる新陳代謝の激しい組織です。昔とった杵柄ではなかなか勝負にならない。つまり指導的立場にある人間は常に勉強し続け自分をアップデートすることを要求されるのです。

これは非常にハードな仕事です。まず休みなどないと思っていい。それを68歳の人間がやっているのは本当に頭が下がります。どれだけの体力なのかと。さらにプレーオフ進出率の高さです。彼の脳みそを因数分解して教えて欲しいと思います。

ラムズ ショーン・マクベイ(34)

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【Sean McVay】
NFLキャリア(2010-)
HC キャリア(2017-)
第53回スーパーボウル優勝
プレーオフ進出率(2/3 67%)

史上最年少の若さ(当時31歳)でHCに就任したコーチです。頭脳明晰でフットボールの理解度が実に高い。ガタガタ状態だったロサンゼルス・ラムズに着任し、就任2年目に見事スーパーボウル進出。

対戦相手だったQBトム・ブレイディのほうがHCマクベイよりも年上という不思議な構図がうまれたスーパーボウルでしたね。結果は敗北したわけですが、マクベイHCの手腕の高さは間違いないものだと証明されました。

彼の素晴らしいところは、自分の能力を過小評価も過大評価もしないところです。そして足りない部分は能力の高い人材にしっかりと補ってもらうよう頭を下げて責任を譲渡するところでしょう。

マクベイはO#を作り上げることには長けていますが、D#には1流に及ばない部分があります。そこを70歳を超えるDCに担当してもらったのが僕は高く評価します。

カーディナルズ クリフ・キングズバリー(40)

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【Kliff Kingsbury】
NFLキャリア(2019-)
HC キャリア(2019- ) 
プレーオフ進出率(1/0 0%)

テキサス工科大学で、QBパトリック・マホームズを指導してきたコーチです。なかなか勝利できないアリゾナ・カーディナルズに新しい息吹を与えてくれと、白羽の矢がたったのですが、あまり結果は出せませんでした。

ドラフト1位指名権をもっていたので、QBカイラー・マレーを指名したのですが、もう1年待っても良かったんじゃないか?とも思っています。2020年ドラフトの方がQB豊富だったよなぁと。

そういう意味ではキングスバリーは功を焦っているようにも見えます。まだまだじっくり腰を据えて仕事をしてほしいなと思います。