さて選手の紹介は前回の通りでございます。今回はチームでのランキングを調べてみたいと思います。
O#ではタッチダウンとフィールドゴールの総合得点にてトップ5をご紹介し、D#ランキングでは喪失ヤード数合計にてトップ5をご紹介します。
そしてO#、D#それぞれのワースト3を合わせて紹介いたします。
応援していたチームが残念なことになっていても、来シーズンからは生まれ変わる。その可能性があるのがNFLの魅力です。落胆するのは1年だけです、素晴らしいですね。
それではどうぞ。日本でもっとNFLが浸透しますように。
O#1位 ボルチモア・レイブンズ・531点
合計 | 531点 |
rush yds | 3,296 |
PassYds | 3,225 |
堂々たる結果を出しながらも、プレーオフのディビジョンでテネシー・タイタンズに敗北したレイブンズ。今でも不思議でならないですね。QBラマー・ジャクソンの圧倒的なラン攻撃は異次元のレベルでした。まさにデビルバットゴースト。QBがあれだけ走れると、D#チームはどうしていいか分からんでしょう。
O#2位 サンフランシスコ49ers・479点
合計 | 平均 | |
得点 | 479 | 29.9 |
rush yds | 2,305 | 144.1 |
PassYds | 3,792 | 237.0 |
49ersはランとパスのバランスが4:6のバランスになっていて非常によい。ラン攻撃でリズムをつくりながら勝ち上がってきたと言えます。その原動力はFBカイル・ユーズチェックのリードブロックでしょう。さらにTEジョージ・キトルが中距離を攻め、WRエマニュエル・サンダースが遠距離を攻める。実に多彩なオフェンスを見せてきました。
盤石の姿勢で望んだスーパーボウルでしたが、カンザスシティ・チーフスの爆発力に敗北しました。レギュラーシーズンを振り返っても、D#、O#ともにハイレベルで穴がない。人材面でもキャップギリギリのリミットまで使い切っていて、19シーズンが本当の勝負でした。20シーズンになると、メンバーをかなり入れ替えて望むことになるでしょう。
O#3位 ニューオーリンズ・セインツ・458点
合計 | 平均 | |
得点 | 458 | 28.6 |
rush yds | 1,738 | 108.6 |
PassYds | 4,244 | 265.3 |
「攻撃力」といえば、パッと思いつくのがニューオーリンズ・セインツです。QBドリュー・ブリーズの正確無比なパスに、「キャッチ力1位」のWRマイケル・トーマスがなんでもキャッチします。さらにRBアルヴィン・カマラのグランドアタックが加わりました。さらに今年はQB・WR・RB・KRと4つの顔をもつ男、テイサム・ヒルが攻撃のパターンに複雑性を織り込んでくれました。
テイサム・ヒルはおそらく今期限りで違うチームに移籍するだろうし、QBドリュー・ブリーズも引退間近。チームの柱をすげ替えるターニングポイントに差し掛かっています。事業承継はなんとも大変な作業です。セインツのこれからに期待したい。
O#3位 タンパベイ・バッカニアーズ・458点
合計 | 平均 | |
得点 | 458 | 28.6 |
rush yds | 1,521 | 95.1 |
PassYds | 4,845 | 302.8 |
バッカニアーズはレギュラーシーズンでも、地区優勝争いに顔がでてこなかった印象の薄いチームです。しかし、QBジェイミス・ウィンストンはパッシングydsではリーグ1位の実力で、パス攻撃(獲得yds数)だけでいうと強力なチームでした。しかし、ゲームには勝てなかったですね。
ランプレイが弱いから?かと思えば、QBマホームズのいるチーフスと同じような記録です。やっぱりディフェンスチームが課題なのでしょうか。
O#5位 カンザスシティ・チーフス・451点
合計 | 平均 | |
得点 | 451 | 28.2 |
rush yds | 1,569 | 98.1 |
PassYds | 4,498 | 281.1 |
圧倒的な爆発力をもつハイパーオフェンスで、リーグを席捲し、スーパーボウルの大舞台でも大爆発し見事優勝を果たしたチーフス。 しかし得点力ランキングでは、実は5位なんですね。パスプレイでもリーグ5位、ラッシュでは23位。何が飛び抜けているのかというと、チャンスに強いという印象です。
QBマホームズの投げる弾丸パスは中長距離だろうが、同じモーションで届くし、どんなにバランスが崩れてもしっかりコントロールされたパスが投げれるので、俊足レシーバー陣がマークを外しフリーになるまで時間を稼ぐことが出来ます。こうなるとD#チームも為す術もない。と、こういう理屈です。
しかし、新OCになったエリック・ビエニーミーの積極的な判断がチームにフィットしたようにも見えます。プレーオフに入っても積極性が変わらず、昨年のチーフスとは生まれ変わったように見えました。 アンディ・リードは素晴らしい人物を掘り当てたように見えます。
オフェンスのまとめをしてみるとこうなります。
ボルチモアの得点力が圧倒的だというのが見てわかると思います。2位のSFと比較しても1割以上を引き離しているわけで、点数でいうと50点以上違います。
ヤード獲得数で比較したのが、このグラフです。ボルチモアはさすがのヤード獲得数でした。その原動力となったのは言うまでもなく、QBラマージャクソンの存在ですね。彼の機動力がために、D#チームは12人を相手に対応しているのと同じでした。
QBラマージャクソンが健在ならば、来年もボルチモアO#は驚異になりうるでしょう。もちろん百戦錬磨のDCたちが、弱点を探すでしょうが、なかなか簡単にはいかないでしょう。
またチーム別にみると、ボルチモア同様にサンフランシスコ・49ersはラン攻撃が上手だったといえます。KCはスーパーボウル優勝したのですが、ランプレイでの獲得ヤード数ではリーグ22位、下から10番目という位置にいます。
不名誉なワースト5位チームはこちら
32位 WASレッドスキンズ・266pts
31位 NYジェッツ・276pts
30位 CINベンガルズ・279pts
29位 CHIベアーズ・280pts
28位 DENブロンコス・282pts
レッドスキンズが最も得点力がなく266点でした。リーグ1位のレイブンズ(531点)と比較すると半分以下になります。これではなかなか勝利できないでしょうね。同じようにジェッツ、ベンガルズ、ベアーズ、ブロンコスもどんぐりの背比べ状態で、あまり良いシーズンではありませんでした。
こちらはO#と同じように獲得ヤード数で比較してみた結果です。ジェッツ、レッドスキンズ、ベアーズ、ブロンコスは先程と同じ顔ぶれですが、なんとベンガルズではなく、スティーラーズがランクインします。
今期のスティーラーズのパス獲得yds数は、リーグワースト2位の記録でした。QBベン・ロスリスバーガーが不在の中戦ったわけで、代理QBメイソン・ルドルフも奮闘したものの、やっぱり差が激しかった様子。こうなるとPITも次のQB探しは喫緊の課題だと言えます。
まとめ
以上でオフェンス面でのチームランキングを終わります。どのチームが強いの?と聞かれると非常に難しいですが、今年は49ersとレイブンズが一番強かった。と思います。しかしチャンスをものにできたチーフスは、スーパーボウルを優勝しました。
逆にラッシュ・パスのトータル6,904ydsで、獲得ヤード数1位はダラス・カウボーイズです。なんとレイブンズよりも400yds近く離しているにも関わらず、得点力ではレイブンズよりも100点少ないわけです。
エンドゾーンの近くまでいくものの、タッチダウンできない。チャンスに弱いというんですね。もしくは得点パターンのプレイが読まれているのかも知れない。こういう風にデータを分析すると色々とみえてくるものがあります。
NFLは本当に面白い世界です。さて、それでは明日はD#チームを分析してみたいと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。