また名選手が引退しました(泣)
ナバロ・ボウマンはサンフランシスコ・49ers、D#の看板選手でした。
フィールドには2010年から17年の8年間立っていまして、18年には怪我のためか、どことも延長契約を結ぶことができず、19年のシーズンが始まる前に引退を決意されました。
ハードなヒットもさることながら、ボールキャリアが「抜いた!」と思ったら、まだ粘り強く足元に絡み絶対に離さない。相手O#にすると非常にやっかいな選手でした。
ナバロ・ボウマン(Navorro Bowman)のキャリア
彼は東海岸メリーランド州の生まれです。高校生時代から、メキメキと頭角を現し、LBとして大活躍。しかしその当時から肩の故障を抱えて出しており、試合を欠場することもままあったそうです。
しかし、彼の才能はアウトスタンディングで、怪我を抱えておりながらでも、他を圧倒するレベル。高校時代に165タックル、9サック、3FFを記録し、同時にランニングバックとして1200ydsを走るなど、本当にスーパーアスリートでした。
地元から少し離れた、ペンシルバニア州立大学(Penn State Uni.)からのリクルートを経て、カレッジフットボールにデビューします。
同期チームメイトにカウボーイズのLBショーン・リーがおります。ペンステートでも州のベストメンバー、オールアメリカンに選ばれるなど素晴らしい成果を出し、満を持してドラフトへ望みます。
ドラフト3巡全体91位で、49ersから指名を受ける
チームメイトのショーン・リーは同じポジションで2巡で指名をうけてます。コレにはボウマンも憤慨したでしょう。しかし今振り返ってみても、リーのクレバーさは奇貨でありジェリー・ジョーンズの判断は正しかったと言えます。
ボウマンは49ersに貢献し、プロ選手としても頭角を現しています。3巡指名のLBとなると、他に埋もれてしまう人も多いのですが、彼は3年目となる2012年にプロボウルに選ばれ、翌年2013年にも連続して選ばれるほどになりました。
しかし、2013年のプレイオフ、シアトル・シーホークスと対戦したNFCチャンピオンシップ。なんと第4Qで彼の左膝の前十字靭帯断裂。合わせてMCLにも損傷が。彼の膝は再起不能とまで言われたほどでした。
結局、このゲームはシーホークスが勝利し、スーパーボウルではQBラッセル・ウィルソンがブロンコスを圧倒しました。ボウマンはプレイオフで負った膝の怪我のため、2014年シーズンを棒に振ることになりました。
しかし、不屈の男。2015年にはど根性で復帰してきました。16試合全てに出場し、彼自身のキャリア最高となる年間154タックルを記録し、2015年シーズン、三度目のプロボウルに選ばれました。目のこえた記者達が選ぶオールプロには4回選ばれており、ファン投票よりも玄人うけする選手だったように思います。
皆が期待をしていた2016年シーズンが始まりましたが、ボウマンにまた悲劇が。今度は左アキレス腱断裂。怪我がつきものとは言え辛い話。翌年の2017年がスタートし程なくした頃、49ersからリリースされ、レイダースに移籍をします。
しかし、そこでももう肉体の限界。ついにゲームには出れなくなりました。これが彼のNFLの最後のキャリアとなりました。
東海岸から西海岸にやってきた怪物、ナバロ・ボウマン。フットボールの才能に恵まれたアスリートでしたが、才能以上に怪我や自分と向き合う克己心の強い、高い精神をもった男でした。彼の引退に心から敬意を評します。