NFLは、
National (ナショナル)
Football (フットボール)
League (リーグ)
の頭文字をとっています。しかし、このようにも呼びます。
Not (ノット)
For (フォー)
Long(ロング)
「長くは続かない。」という意味です。フィジカルアタックが激しいスポーツです。当然身体へのダメージは相当なもの。毎週交通事故に会うようなものだとも言われるほど、その激しさは想像を絶するものです。
10年を満たずして引退したものもいれば、数々の名プレイとスキャンダルにより、アメリカ国民の耳目を浴びてきたものもいます。
そんな彼らが今年引退です。本当にお疲れ様でした。ちょっと紹介したいと思います。
悪童パックマン・ジョーンズ(CB+リターナー)
ドラフト1巡指名のスーパーアスリートでしたが、酒のんでバーで大暴れしたり、飲酒運転で捕まったりと、とにかくスキャンダラスの塊みたいな人でした。
彼の画像を検索すると、
こんなんばっかり。本当血の気の多い人でした。
テネシータイタンズから指名を受けてデビューしたものの、暴力沙汰によりリーグから1年出場停止。次のチームはカウボーイズでしたが、そこでもトラブルにより1年出場停止停止処分を受けてます。
ベンガルズでは長く契約を結びましたね。リターナーとして活躍していた彼は、デビュー当時は1,000ydsを超える記録をだしてます。さすがです。すごいアスリートですよね。
人格者クリス・ロング兄貴(DE)
2回スーパーボウルを優勝している名選手。2008年に全体2位指名を受けて10年間プレイをしてきました。最近はイーグルスにいましたが、ずっとセントルイス・ラムズの選手でした。
両腕にビッシリ入れ墨が入っており、一見すると怖い人なのかなと思いますが、真逆で地域のために私財を投じたり、恵まれない子供たちの自立支援のために財団を作ったりと、明るい未来を作ることに尽力されている人です。
その功績顕著なるものとして、ウォルター・ペイトン賞を褒章されています。チームメイトに対しても、また対戦相手の選手に対しても、スポーツマンシップと騎士道精神に徹する素晴らしい人物です。
今後は、「WaterBoys」として、国連が掲げるUNSDGsの一つである「全ての人々に美しい水を」の運動に勤しむようです。引退してからもずっと応援したいと思う人物です。いつかまたNFLの指導者や経営者として帰ってきてほしいと思います。
埋もれた名選手 ドウェイン・ボウ(WR)
2007年にチーフスから指名されたレシーバー。1巡23位という高順位で、チーフス時代には、年間1,000ydsの記録を平均して出す名選手でした。しかし、2012年に怪我をしてから、少しずつ記録が伸びなくなりましたね。
2015年シーズンがラストで、ブラウンズ。2016年に契約を解雇されてから、次にひらってくれるチームはいませんでした。
不毛のQB E.J.マニュアル
この人も1巡指名でビルズが期待大でデビューした人物でした。だけども、あまりいいところ見せることなく、レイダースに移籍して、最後は練習生として契約。1巡指名なのに、全然いいところが見せられなかった。目立つことなく終わってしまった。
でも能力は本当に高いんです。このプレイみてもわかるように、NFLのQBとして十分なんですが、それでも運や巡りや様々があったんですね。
バックアップ名人 デレック・アンダーソン(QB)
この人はドラフト5巡のQBだから、最初からバックアップ要因みたいな感じでしたね。
レイブンズ、ブラウンズ、カーディナルズ、と経てパンサーズのバックアップとして長く在籍してましたね。ブラウンズの時はスターターQBとしてプロボウルにも選ばれてます。
結局2006年から2018年シーズンまでの13年間という長い間NFL選手として在籍していました。一男一女に恵まれ、Not For Longと言われるNFL業界で幸せに過ごしたわけで、成功者ですよね。
電光石火のRB ジャマール・チャールズ
ジャマール・チャールズと言えば、KCチーフスの中心的人物でしたね。最後はブロンコスで1年、ジャガーズで1年。4度のプロボウル、2度のオールプロに選ばれてます。
年間1,500ydsとか1,400ydsとかびっくりするくらい走ってて、そのタフな感じが何より頼りがいがありました。でも2015年にACLを断裂。そこから復活できなくて、ずっと低迷してました
キッカー界唯一の1巡指名 セバスチャン・ジャニコウスキ(K)
キッカー、パンター、スペシャルチームっていうと、ドラフト外が普通。名前呼ばれても6巡目が多いです。にもかかわらず、ジャニコウスキは2000年ドラフトで全体17位で指名されてる異次元アスリート。18年間ずっとレイダースのプレースキッカーとして大大活躍してきた人ですね。彼もいよいよ引退なのか・・・。
最後のチームはシーホークスでしたね、
「40代のハムストリングが悲鳴を上げております!!」
と近藤祐司さんがアナウンスしたのが印象的でした。2018年シーズンのプレイオフ、カウボーイズとの対戦。あれが最後のプレイになりましたね。千代の富士風に言うと「体力の限界」なんでしょう。本当にお疲れ様でした。名プレイ数々見ました。