つい先日、日産自動車の復活の立役者カルロス・ゴーン会長が、50億円もの過少申告のため会長職を剥奪されるNEWSが流れました。それだけでなく、企業経費として、ブラジル、フランス、アゼルバイジャン、ベイルートなどにも居宅を構え、家族旅行の費用も経費計上していたそうで、大変に話題にあがっています。
これから日産がどうなるか、ということについてと、彼の過少申告とはほとんど影響がないと思いますが、企業役員の年収について気になったので、調べてみました。
さて、彼の年収というものはどれくらいだったのでしょうか。
カルロス・ゴーンの役員報酬
上場企業の役員報酬が1億円を超える場合は、有価証券報告書という公的書類に、その金額（つまり報酬額）を記載するルールになっています。今回報道されてるゴーンCEOの役員報酬もちゃんと明記されてます。
役員報酬の内訳
ゴーンさんは、日産と三菱とルノーの3社の役員を務めています。それぞれの報酬が東京商工リサーチから調べたところ
①日産自動車 7.35億円
②三菱自動車 2.27億円
③ルノー 9.5億円
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合計 19.12億円
となります。すごく多いですね！しかしソニーの平井一夫さんは報酬が27億円です。LIXILグループの瀬戸欣哉さんは11.2億円、トヨタ自動車のルロア副社長は10.2億円となっており、カルロス・ゴーン氏は日本企業の役員ランキングでは、実は18位なんですね。確かに高額ですが、彼が飛び抜けて1位だというわけではないと理解ください。
そう言えばゾゾタウンの前澤社長はどうなの？
一方でゾゾタウン前澤社長のところには、この有価証券報告書に記載がない。つまり前澤社長の給料（正確には役員報酬）は、1億円を超えていないということになります。
しかし、前澤社長はバスキアの絵画や、70億円もの税金を賄う資産、月旅行にいく予算など、どのように工面しているのでしょうか。
彼の資産は給料でなく株式で形成される
それが、社長個人で所有する会社の発行株式です。どの創業者も会社の経営者であると同時に大株主、つまりオーナーであります。ちなみに前澤社長がもっているのは、総発行株式の40%を超え118,226,600株です。
で、ゾゾの株価は2,230円ですから、2,636億円の資産をもっている計算になります。彼は、これを事ある毎に株式を売却し、現金化しています。
これに加えて、株主配当というものを決算が終わればもらいます。ゾゾの配当は一株あたり29円。前澤社長は毎年34億円の配当をもらっていることになります。
役員報酬が1億円と少なくとも、配当金はその34倍となれば、収入は桁違いになります。おそらくこれに加えて、お金を違う形で投資している部分もあるでしょうから、彼の年収というものは、いわゆる一般的な給与計算では捉えることができないのです。
まとめ
カルロス・ゴーンさんが過少申告した事実と、日産自動車を復活させた事実、さらに幾万人もの人間を統制させるマネジメント力というものを、混在させるべきではないと僕は思っています。テレビを疑うことなく見ていると、まるで彼が守銭奴のような報道がされますが、類まれな能力をもった経営者であるし、指導者であると思います。
それよりも、能力あるものがリーダーになれない社会環境や古い慣習などに縛られ、世界から置いてけぼりを食らうリスクのことをフォーカスするべきかと思います。
今回はNFLとはまるで関係ない話でしたが、とても気になっているNEWSなので、色々なところから情報をかいつまんで、記事にまとめました。
