NFLという舞台は勝者にはとことんスポットライトが集中しますが、第1線にいないバックアップや控え選手には、ほぼ全くといっていいほど陽が当たらない。ある意味とても冷たい世界です。
特にQBの世界は枠が狭い。たったの32人しかいないのですから。毎年ドラフトで世界を狙おうと野心を燃やす若者がNFLに登場します。それでも様々な事情でこの檜舞台に上がれない人や、降りざるをえなかった人もいます。そんな人達が諦めず刃を研いでいるのも、またNFLの魅力あるストーリー
ほぼ全てのチームはバックアップとスターターQBが明確になってますが、今年のレイブンズは、その境界線が曖昧に見えます。スーパーボウルを優勝した経験のあるジョー・フラッコでさえ、バトンを渡す可能性もあります。実に楽しみなシーズンがこれから始まろうとしています。
今回の記事では、そんな思いが降り混ざったレイブンズのQBたちを紹介したいと思います。
スーパーボウル優勝経験QB ジョー・フラッコ
レイブンズのQBはジョー・フラッコ。2008年に入団してから、毎試合スターターとしてプレイするレイブンズのフランチャイズQBです。2012-13シーズンで第47回スーパーボウル優勝の大快挙。球団側も彼の能力を高くかっていて、「フラッコ=代表QB」という図式は、そうなかなか変わるものでない。
デラウェア大学出身で、2008年ドラフトでは全体18位指名を受けたスター選手。10年間のキャリアで2015年だけが10試合出場でフル出場できなかった。故障しないことも含めてゲームプランしやすいQBです。
新QBラマージャクソン
しかし、このオフシーズンで二人のQBが入ってきました。一人は、今年2018年のドラフトで入団してきた、ルイビル大学のラマー・ジャクソン。いわゆるモバイル型QBで多彩なオプションプレイが魅力。NYジェッツで再起を図るテディ・ブリッジウォーターと同じルイビル大学32位指名。ハイズマン賞を2年生のときに受賞している名選手。
新バックアップQB ロバート・グリフィン三世
もうひとりは、かつてレッドスキンズのスターだったが、怪我で表舞台から転落したQB、ロバート・グリフィン三世(通称RG3)。彼もラマージャクソンと同じくモバイル型QBです。彼は引退までも噂された選手ですが、怪我を乗り切ろうと奮闘しています。影で練習を積み、いろんなチームのトライアウトに参加するも、どこからも手が出ませんでした。
しかし、レイブンズHCジョン・ハーボーはRG3に手を差し出します。本調子になればスーパーボウルも夢ではない。そんな素質を持ったQBの復活に心が沸き立つニュースでした。
プレシーズンでも素晴らしい活躍
.@RGIII ➡️ @williams_maxx ➡️ End zone.
— NFL (@NFL) 2018年8月3日
The @Ravens are on the board! #CHIvsBAL
📺: NBC pic.twitter.com/7Bu1LnZy24
もうこんなにプレイできるようになったんだ・・・・。なんだか感無量です。
自身の三世の名前と同じ背番号#3を背負い、右膝の怪我と付き合い、彼はフットボール選手として頑張っています。こういう情に熱いジョン・ハーボー。大好きですね。可愛い娘さんのためにも、ぜひチャンスを上げて欲しい。