実にざっくりいうと、経営をする人です。
もう少し具体的に言うと、マネジメントに必要な人材を集め、
経営資源のお金の使い方を決定するのが大事な仕事です。
GMの主な活動範囲
HCと相談して、どんな選手が必要か。ドラフトで他チームとトレードの交渉をしたり、交渉権をもった選手と契約金額を決定したり。チーム編成を行う最終決定権をもっているのがGMです。
選手の能力を見極める力、球団をまとめる統率力やカリスマ、オーナーと同じような視点で判断できる経営力、選手の代理人たちと話をまとめる交渉力や、データ分析する能力など、本当に様々な能力が必要な職業で、NFLのGMとなると、チームにとって選手よりもずっと大変重要なポジションです。
といったことですから、選手を経験してきた人がやる場合と、そうでない弁護士畑から来る人との両方がいます。GMの苦悩や仕事ぶりについては、この映画「ドラフト」を見れば一目瞭然かと思います。
HCとの違い
先述の通り、GMは経営資源(カネ)を使い、経営資源(ヒト)を確保するのが仕事です。HCはGMが用意してくれた選手(ヒト)を使って、ゲームに勝つことが仕事です。
人材面でのGMの仕事
1.大学からのスカウト(主にドラフト)
どんな人材がカレッジにいるかを調査させ、自分のチームに貢献してくれる価値のある人材を確保するために動くことが仕事です。専属のカレッジスカウトマンがGMの部下にいます。
2.プロスカウト(トレード)
カレッジスカウトと同じく、NFLリーグの中にいるメンバーから、引き抜きを行うことです。もしくは引退した選手、ドラフト外でくすぶっているような選手へも関わります。
3.ドラフト指名権のトレード
毎年4月にあるドラフトでは、指名権のトレードが可能です。HCと相談しながら、他チームのGMと電話で交渉します。
4.選手の代理人との交渉
いざ契約となると、その前にお金の話をつけないといけません。これが本当に大変。GMってすごい仕事です。
他にもあります、こんな仕事
1.広報面
販促品は何にするか、ウェブ、チラシ、ポスタ、などなど
2.チケット販売・スタジアム運営
ゲームでいくら金を産むか、チケット以外にもタオル・ジャージなどグッズの販売もあります。
3.テレビ放映権
地元テレビ局との交渉など
4.その他チャリティ活動を含むファンサービスなど
選手たちに病院・学校にいってもらったり。サイン会を開催したり。
5.施設管理
既存スタジアムの維持メンテナンス、老朽したスタジアムのリニューアル、または新スタジアムの建設。だけでなく、ファンサービスにまつわる施設や、練習場の整備など。やること結構ある。
主なGMたち(長いことやってる人たち)
29年 カウボーイズ ジェリー・ジョーンズ
社長権、オーナー権、GM。最も成功しているオーナーと言われてる。スーパーボウル3回優勝。GM歴29年。
27年 ベンガルズ マイク・ブラウン
もう有名。オーナーであり、社長でありGM。さらにあのポールブラウンの息子。かなり高齢なので、他の有能なGMを探したほうがチームは強くなる気がします。ただポールブラウンの息子だけにフットボールへの思いが熱すぎて、他のヤツラの話聞かなさそう。GM歴27年。
23年 レイブンズ オジー・ニューサム
1996年からGMをしてます。23年間在籍のうち2回スーパーボウル優勝。現在球団の副社長です。
18年 スティーラーズ ケビン・コルバート
スティーラーズのGM兼副社長。2000年からGMをしていて、スーパーボウル2回優勝(3回出場)。
18年 ペイトリオッツ ビル・ベリチック
2000年からやってます。ヘッドコーチとGMの両方をやってるというのがスゴイですね。
16年 セインツ ミッキー・ルーミス
GM歴16年。2013年からは副社長に就任。2009年にスーパーボウル優勝。
13年 バイキングス リック・スピルマン
2006年からGMに就く。13年目。
13年 パッカーズ テッド・トンプソン
GM歴13年。スーパーボウル1回優勝
12年 テキサンズ リック・スミス
GM歴12年。JJワットを獲ったのがいい仕事。
11年 ジャイアンツ ジェリー・リーズ
GM歴11年。スーパーボウル2回優勝。
10年 ファルコンズ トーマス・ディミトロフ
GM歴10年。2015年スーパーボウル出場
8年 シーホークス ジョン・シュナイダー
GM歴8年。2013年からシーホークスの副社長に就任。2013年スーパーボウル優勝(翌年連続出場)
8年 イーグルス ホウィー・ローズマン
8年目。副社長兼任
6年 ブロンコス ジョン・エルウェイ
2012年からGM職。スーパーボウル1回優勝(2回出場)所属チームのスターQBからGMになった珍しい例。現在副社長も兼任。おそらくエルウェイが首になることは無いんだろうね。