今回ご紹介するのはアリゾナのカージナルズです。このチームはすごく歴史が深いチームです。さて、このチームの所在地であるアリゾナ。他のチームは市の名前ですが、ここは州の名前がついてます。カーディナルズの本拠地はフェニックスという街です。
今回は、所在地であるアリゾナ州の情報、そしてフェニックス市、そしてチームの歴史へと調査を掘り下げてみます。
今回も紹介するのに、かなりボリュームあると思います。どうかよろしくお願いします。それではどうぞ!
NFLが日本でもっと浸透しますように。
- アリゾナ州ってこんなところ
- 州都フェニックスの特徴
- フェニックスのスポーツ
- 鳥モチーフにしているチームは、NFLにたくさんあります。
- カーディナルズの歴史
- 本拠地はステート・ファーム・スタジアム
- アリゾナ・カーディナルズのコーチ陣
- オフェンスチーム
- LT ジョナー・ウィリアムス(Jonah Williams)#73
- スペシャルチーム
- ディフェンスチーム
- DE JJ.ワット(J.J. Watt)#99
- NT ラシャド・ローレンス(Rashard Lawrence)#90
- DE ザック・アレン(Zach Allen)#97
- LB ザヴェン・コリンズ(Zaven Collins)#25
- LB アイザイア・シモンズ(Isaiah Simmons)#48
- LB マーカス・ゴールデン(Markus Golden)#44
- LB デニス・ガーデック(Dennis Gardeck)#45
- CB バイロン・マーフィーJr(Byron Murphy)#33
- CB マルコ・ウィルソン(Marco Wilson)#20
- SS ジャレン・トンプソン(Jalen Tompson)#34
- FS ブッダ・ベイカー(Budda Baker)#32
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アリゾナ州ってこんなところ
まず、アリゾナ州ってここにあります。カリフォルニア州の隣、ラスベガスがあるネバダ州の下、メキシコの国境にあります。人口は729万人。USランクで14番目となる人口集積です。
南部の州で、フォーコーナーズ(Four Corners)と言われるうちの一つの州。南部の田舎ってイメージなんでしょかね。これはアリゾナ州、ネバダ州、コロラド州、ユタ州の4つの州はしっかりと縦横に境目があるので、こういうふうに言われます。
これがFour Corners と言われてるポイント。4つの州にまたがることができる面白いところです。めっちゃ関係ない話ですいません。
州都はフェニックス。ここがまたデカイ街で市域単独で160万人、都市圏人口で480万人となってます。カーディナルズの本拠地はこの市になります。
米国本土で最後の48番目に仲間入りした州。1912年2月14日加盟で、昔はあまり経済的に豊かでなかったのでないかと思われます。
この州の名物といえば、やはりグランドキャニオン。アメリカいったら、絶対観光すべき!と言われてまして、ある意味自由の女神と同じくらいアメリカのシンボルとなってますね。これがあるのがアリゾナ州です。
ちなみにグランドキャニオンは元は川です。コロラド川に流れる水が浸食し、断崖絶壁を構成するようになったそうです。1979年にユネスコの世界遺産になり、年間500万人の観光客が訪れるそうです。なんかもっといそうだけどね。
アリゾナ州は砂漠の街。サボテンが立ち並び、空気が大変乾燥してます。だから日中はとても暑いけども、夜は涼やかという気候のようです。この写真はサワロサボテンといって、サワロ国立公園の景色。アリゾナの代名詞みたいです。
グランドキャニオンと同じくらい人気なのが、スロットキャニオン。まるで別の惑星に入ったような幻想的な空間。これは砂岩や石灰石が何千年もの時間で浸食されて、この空間ができたそうです。これは一度行ってみたいですね。インスタ映えです。
あとスゴイのは夕日らしいです。紫色とオレンジ色に変わっていく空を眺め、ただただ佇む。茜色に染まるグランドキャニオンをみるだけで、雄大な地球の存在と悠久な時の流れを感じることができます。
アメリカ最大のパワースポットといわれるセドナ。こちらも年間450万人の観光客が訪れる名所です。地球の磁力といわれるボルテックス(Voltex)が強く発せられるエリアのようで、 ネイティブ・アメリカンたちも大変神聖視してきたそうです。この場所でヨガや瞑想をするのが、意識高い系の人たちの憧れらしいです。
また隕石の街とも言われます。これはメテオ・クレーター、バリンジャー・クレーターと呼ばれる隕石の衝突跡です。グランドキャニオンといい、セドナといい、クレーターといい、人間が作り得ないダイナミックな地球の存在を感じる。何よりこれがアリゾナの魅力なんじゃないかと思います。
簡単に歴史を紹介します。この地域に初めて訪れた入植者は、1539年のマルコス・デ・ニサ。スペイン人のフランシスコ会の人間だったそうです。この16世紀からずーっと、この地域はスペイン人が管理していました。
これが1810年当時の領土マップ。黄色いのがスペイン領土で、アメリカ合衆国ってのは1776年に独立したけど、ミシシッピ川までしか掌握できてません。アリゾナ州は当時存在してないですね。
領主が変わるのが1810年から始まるメキシコ独立戦争(スペイン vs メキシコ)。これによって、スペイン植民地だったメキシコが独立国家として誕生(1821年)します。そしてアリゾナのあたりはメキシコが管理するようになります。
1848年に米墨戦争(アメリカ vs メキシコ)が起こります。これでアリゾナ、テキサス、カリフォルニアがアメリカのものになります。この時メキシコに1500万ドルを支払って土地を購入したそうです。その後、1862年にアリゾナは合衆国の準州になります。
1865年くらいにはこういう領土マップになります。(グレーのところが南北戦争で南軍となったアメリカ連合国:CSA)。こうしてアメリカの歴史は今度は内戦にうつるわけです。
この南北戦争の大体50年後の1912年、アリゾナはアメリカの最後の州(48番目)として認めれる。これがアリゾナの簡単な歩み。こういう経緯があるので、アリゾナ州はアメリカの中でもっともメキシコ系が多い州となってます。またインディアンもすごく多いという特徴がありますね。
さて次はアリゾナの経済力について。サボテンやら砂漠やら、メキシコ系やら、あまり経済の話をしてないのですが、この州はアメリカ国内で21番目の経済力をもつ州です。他国と比較した図では、アリゾナ州≒デンマークという経済力です。
アリゾナの経済を支えてるのは、銅の生産、また綿花、牛、柑橘系などの生産でも国内トップ級の貢献をしています。特に銅の生産量では国内7割のシェアをもっております。
サークルKの本社があるのはアリゾナ州です。この会社の生い立ちは、テキサス州エルパソのケイズ・フードストアが始まり。近隣州のアリゾナとニューメキシコに多店舗展開していき、1957年に本社をアリゾナに構えました。
教育について簡単に。アリゾナ州立大学(ASU)は州都フェニックスに、1885年にできた公立大学。院生大学生をあわせて50000人を超える生徒数を誇ります。野球が強いので有名で、MLBではバリー・ボンズ、レジー・ジャクソンなどが卒業生です。
もちろんフットボールチームも強いです。ASU サンデビルズの有名な出身は、テレル・サッグスや、アフガニスタン戦争で命を落としたパット・ティルマンなどがいます。
アリゾナ大学(University of Arizona)も、州を代表する大学です。こちらも同じく1885年、フェニックスから離れたツーソンという街に設立されました。賢いランキングでも世界80番目くらいにいます。(ちなみに東大が25番、京大が60番、東工大が140番くらいって感じ)
フットボールではUA ワイルドキャッツ。こちらも人気です。NFLでは、あのロブ・グロンコウスキが出身です。ペイトリオッツ時代には、本当に数々の名場面を作ってくれた名選手ですね。
この両校の対決が砂漠の決闘といわれる、テラトリアル・カップ(Territorial Cup)です。アリゾナ州立大学(ASU)vs アリゾナ大学(UA)の伝統的な試合は、NCAAのなかでも、相当古く93回目を数えるそうです。ミシガン大学とミネソタ大学の水瓶合戦(Little Brown Jag)も103回と歴史がありますね。
さて、次はカーディナルズがある最大都市、州都フェニックスに話を移します。
州都フェニックスの特徴
アリゾナ最大都市のフェニックスはこの辺りにあります。隣州のロサンゼルスとは、国道10号線で直結していて、車で5時間くらいです。2つの大都市をつなぐ国道、走ってみたいですね。
フェニックスは別名「太陽の谷」(Vallay of the Sun)とも言われます。人口140万(US5位)とフィラデルフィアと並ぶボリュームがあって、広域都市圏人口486万人(US11位)と、国内でもかなりの重力をもつ街です。
1867年に開拓民が砂漠の真ん中に作った街です。そのため、やたら街中にサボテンがあるらしいです。アリゾナ州だから当然ちゃ当然ですよね。
ルーズベルトダムの豊富な電力のおかげで、軍需産業に大きく関わり、経済力もあったそうです。それでもこのエリアはとにかく暑い。そのため、1940年まではあまり人口が増えなかったらしいんです。
フェニックスに爆発するのは、エアコンができたからです。クーラーのおかげで、あまりにも暑いフェニックスでも快適に過ごせるようになりました。こうして北部の裕福層が、冬の間は暖かいアリゾナで快適に過ごすという、国内2拠点居住が生まれるようになりました。(避暑地の逆ですね)
その代表的な建物が、タリアセン・ウエストです。建築業界にいる人間は、一度は聞いたことのある名前でしょう。世界三大巨匠と言われるフランク・ロイド・ライトが建築した、冬の間過ごす自邸です。これは一度は観てみたい・・・。
こういう流れで、フェニックスは観光産業がめちゃ発達。市内のメイン事業は観光業で、世界が誇る5つ星ホテルが勢揃いしています。また500を超えるホテルがあちこちで商売していまして、フェニックスに訪れる観光客は、年間で1600万人を超えるそうです。
それらすべてがビジネス客でなく、リゾート客です。ビジネスだと2泊程度で終わりですが、向こうで観光というと、2週間とか1都市で過ごすので客単価が高い。フェニックス市を拠点にアリゾナの各地にある名所に脚を運ぶわけです。こうして観光産業がフェニックス市の売上のかなりのボリュームをとってるってわけです。
フェニックスには、マクドナルドのチェーン店の1号店があります。レイ・クロックがマクドナルド兄弟にチェーン化を提案した最初のお店です。この後、シカゴ店やらができて、クロックはマクドナルドを買収し、帝国を築き上げます。
詳しくはAMAZON PRIMEビデオで観れる「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を御覧ください。本当にめちゃくちゃ面白くて、レイ・クロックのサイコパスぶりが見事です。会社を経営する人は共感するでしょうが、そうじゃない人は、悪い印象を覚える名作です。
こちら鷺鳳園(Ro-Ho-En)はフェニックスと日本の縁の公園です。フェニックス市と日本の姫路市は姉妹都市となっています。その絆が生まれた記念に、日本からフェニックスに日本庭園がプレゼントされています。 名前は姫路城(別名:白鷺城)の鷺(ロ)と、フェニックス(別名:鳳凰)の鳳、を使ったそうです。
フェニックスのスポーツ
500万近くもいるので、北米4大スポーツはすべて網羅してます。そのほかにもあるので、簡単に紹介します。
MLBでは、アリゾナ・ダイヤモンドバックス。1998年に設立された若いチームで、2001年にワールドシリーズを優勝しています。アリゾナに生息する蛇、背中にダイヤ柄のダイヤガラガラヘビ(英名:DiamondBack Rattle Snake)が由来です。
NBAでは、フェニックス・サンズです。1968年に設立されました。太陽の街(The Valley of Sun)にふさわしいチーム名です。ファイナル進出2回の成績を残してます。
MHLでは、フェニックス・コヨーテズ。こんなに暑い街なのに、アイスホッケーがある!これまた何とも贅沢な話です。
WNBAでは、フェニックス・マーキュリー。1997年に設立されたチームです。サンズとは兄妹チームです。もう3回もチャンピオンになってる強いチームです。サン(太陽)に対してマーキュリー(水星)の名前をつけたのかな?という感じがします。
アリゾナは、PGAゴルフトーナメントも有名です。写真はTPCスコッツデールのフェニックスオープンです。他にはマララ・リッツカールトンで開催されるアクセンチュア・マッチプレーなども有名です。さすが観光都市ですね。
さて、そろそろカーディナルスの紹介に移ります。長くなってすみません。
鳥モチーフにしているチームは、NFLにたくさんあります。
ファルコンズは隼(ハヤブサ)!いいですね!かっこいいです。
レイブンズは大鴉(カラス)です。おどろおどろしい感じがかっこいいですね。黒魔術の匂いって言うんですか?魔法使いのペット、悪~い感じがしますね。
イーグルスは鷲(わし)。アメリカの紙幣にも入ってますしね。猛禽類の親分であり、アメリカの国鳥です。もう鷲を飼えたらステータスですわ。ちなみに鷲と鷹の違いは、「大きさ」だけだそうです。大きい鷹を鷲というらしい。
シーホークスは鶚(ミサゴ)。鮮やかに急降下し、獲物を取るその速度。ハンターのようでカッチョええ!
さて、そんな中、アリゾナ・カージナルズは!?
↓
↓
↓
え??
え???
か・・・かっわいい!!!!
カーディナルズはコウカンチョウ(紅冠鳥)という鳥です。成長すると羽毛が赤く変わり、全身を真紅に染めるその姿が美しく、カトリックの枢機卿も朱をまとっているので、ヨーロッパ圏では枢機卿そのものを「カーディナル」と呼ぶそうです。コウカンチョウと一口にいっても、様々な種類が生息地によってあるようです。アリゾナにたくさんいる鳥なのかも。
ちなみにゲーム「アングリーバード(angry birds)」もこのコウカンチョウがモチーフ。
なんでか、こんなかわいい小鳥をモチーフにしたアリゾナ・カージナルズ。さてさて、どんなチームなんでしょう。
カーディナルズの歴史
チーム創設は、NFLで最も古く1898年。なんと100年を超える歴史をもっています。カーディナルズはNFLを創設したチャーターチームでもあります。
当初はモーガン・アスレチック・クラブ(Morgan Athletic Club)という名前で、シカゴでプレイしてたチームです。創業オーナーが、クリス・オブライエンさん(誰かわかりません)。この人の志と熱意と行動が、ベアーズの創業者ジョージ・ハラスと結びつき、今のNFLができるんですね。そう考えると忘れちゃならん人やなと思うんですよ。
1920年に名称がシカゴ・カーディナルズに。街の名前を冠するってことで、地域を代表するチームだという自負を感じますよね。そして1922年にシカゴ・ベアーズができて、NFLが誕生します。1930年までに18チームに増えて、パッカーズとかライオンズも誕生します。
1929年にオーナーが変更。2代目はDr.デイビッド・ジョーンズ(Dr.David Jones)さん。この人が4年間だけオーナーしてました。
1933年からは3代目に。シカゴのチャールズ・ビッドウィルさんがオーナーになります。この人の直系家族が現在もオーナーシップを継承し続けてます。1947年までオーナーでした。
1960年、シカゴからフランチャイズが移動します。セントルイス・カーディナルズ時代です。この時代が結構ながくて28年間も続いてますね。オーナーはチャールズの息子、ビル・ビッドウィルに変わってます。
1988年、ついにアリゾナにやってきます。だけど、この時代はフェニックス・カーディナルズという名前でした。1994年、今のアリゾナ・カーディナルズという名前に名称変更。
2009年に第43回スーパーボウルに進出。NFLで一番古いチームなのに、スーパーボウルでたのは1回だけなんです・・・・実はね。2008年シーズンは強かったみたいですね。WRラリー・フィッツジェラルドがめちゃくちゃ若いですね。いつみてもカッコイイわー。
2019年に、5代目オーナー、マイケル・ビッドウィル(左)に。この人、シカゴ時代のオーナー、チャールズ・ビッドウィルの孫になります。右の人は、マイケルの親、ビル・ビッドウィル。親子三代でNFLオーナーになるって、本当すごい金持ちなんだろうなー。
余談ですが、この人がアリゾナ州で一番の大富豪。ロサンゼルス・エンジェルスのオーナー、アルトゥール・モレロ(Arturo Moreno)さんです。総資産が4000億円くらいと言われてます。 カーディナルズのオーナー、ビッドウィルさんよりも上です。
本拠地はステート・ファーム・スタジアム
昔は、フェニックス大学スタジアムって名前でした。2019年から名前が変わりましたね。スタジアムがあるのは、フェニックスの西にあるグレンデールという街です。アリゾナのメインスタジアムって感じで、大学も使ってますし、フィエスタボウルの開催地でもあります。ちなみに隣には、NHLアリゾナ・コヨーテーズの本拠地ギランリバー・アリーナがあります。
2003年から2006年にかけて新築工事がなされて、総工事費が$450M(≒500億円)くらいだったそうです。上部屋根がスライド開閉式で、なおかつアメフトフィールドが、可動式。まるで札幌ドームみたいな感じです。これでサッカー天然芝と併用することもできる工夫になってます。
シカゴ時代に使ってたのは、コズミック・パーク。シカゴ・ホワイトソックスと共同で使用していたスタジアムです。ここは、1922年から1958年までの期間使ってたそうです。この建物は1910年完成、解体は1990年。80年もあった施設がなくなった瞬間はり寂しかっただろうな。
セントルイス時代はスポーツマンズ・パークを使ってます。1960-1965年の6年間、カーディナルズはここでプレイしてました。ここは1867年からある、まじで歴史ある野球場。
その後はブッシュ・メモリアル・パークが新設されます。1966年から1987年の間は、ここが本拠地でした。この施設はいまでもセントルイス・カーディナルズ(MLB)が本拠地として使ってますね。今では三代目ブッシュスタジアムって名前らしいです。
フェニックスに移る1988年からはサンデビルスタジアムです。これは市内大学のASUサンデビルズが保有している、大学のフィールドこれくらいのときになって、ようやくアメフト専用のスタジアムになったんですね。
そして2003年から新スタジアムの建設工事がスタートして、2006年に完成。ずっとフェニックス大学スタジアムって名前でしたけど、通信制大学だから施設は保有してない。アリゾナ州の外部団体が共同保有するスタジアムとして運用されてました。
アリゾナ・カーディナルズのコーチ陣
彼はテキサス工科大学でヘッドコーチをしてきたNCAA畑の人です。2003年6巡でペイトリオッツから指名を受けたQBでした。
なので、QBトム・ブレイディとは先輩後輩の関係になるんですね。背番号16がキングスバレーです。当時はブレイディのバックアップでした。
大学では、QBパトリック・マホームズを育てた指導者でもあります。彼の能力はプロ入り後に、アンディ・リードが開発したという話もありますが、それはまぁ置いておきましょう。1979年の生まれでアラフォー世代。今季2021年はプロでの3年目になります。アリゾナの地にもすっかり馴染んできたし、今シーズンはすごく楽しみですね。
カーディナルズにはOCというポジションがなく、ランゲームとパスゲームにそれぞれ担当のコーディネータが付きます。ランゲームを担当が16年目のショーン・クーグラー。17年目のベテランです。
パスゲームはこの二人が担当します。キャム・ターナーとスペンサー・ウィップルです。ターナーは11年目ですが、片方はまだ5年目と若いコーチですね。
DCはヴァンス・ジョセフ(Vance Joseph)。デンバー・ブロンコスのHCをしてきた人物です。この人、コロラド大学時代はQB として活躍してきた選手。プロで2年だけ契約してましたが、そのときはDBでした。カーディナルズには2019年からDCとして契約してます。
スペシャルチームのコーディネータは、ジェフ・ロジャーズさん。20年目のベテランです。NFLでのキャリアは、ずっとSPチームの指導ばかり。だから間違いなさそう。
オフェンスチーム
STARTER |
|
QB | Kyler Murray Q |
RB | James Conner |
WR | DeAndre Hopkins SUSP |
WR | Marquise Brown O |
WR | A.J. Green |
TE | Zach Ertz |
LT | D.J. Humphries |
LG | Justin Pugh |
C | Rodney Hudson |
RG | Will Hernandez |
RT | Kelvin Beachum |
これがカーディナルズのデプスチャート。2ndチームも乗せときます。一人ずつ紹介しますね。
QBカイラー・マレー( Kyler Murray Q)#1
2019年 / 1巡 / 1位 / オクラホマ大学
MLBからすでに1巡指名を受け取っており、本人も「アメフトは捨てて、野球で食っていこう」のはずだった人。大学じゃ最優秀選手賞であるハイズマン賞を受賞し、チャンピオンに王手をかけるほどの活躍をみせてた。
彼の身長が180cmに満たないことから、プロリーグでは大成しない。との評判があったわけで、それを自分でも気にしている様子。そんな逡巡もドラフトを前にすると、「やっぱオラ、NFLいくだ!」と覚悟を決め、見事1巡1位指名を獲得。プロでどんな活躍を見せてくれるか。実に楽しみな選手
RB ジェームズ・コナー(James Conner)#6
2017年 / 3巡 / 105位 / ピッツバーグ大学
不動のエースRBレベオン・ベルが去ったのち、エースとして君臨する選手。彼は2017年のドラフト3巡で指名されました。ノートルダム大学出身で、ブラウンズに指名されたQBデショーン・カイザーと同じチームですね。全体指名105位という順位でいうとちょうど真ん中くらいの選手です。
彼はガンから復帰した選手として有名です。こちらに彼を紹介する別記事を載せておりますのでご覧ください(^o^)
WR デアンドレ・ホプキンス(DeAndre Hopkins)#10
2013年 /1巡/ 27位/ クレムソン大学
チームの圧倒的エース。QBマレー、WRホプキンス&フィッツジェラルドは素晴らしいユニットになります。どちらのWRもとにかくキャッチミスが少なく、どんな悪球もミラクル的になんとかしてくれます。ここまでレシーバーを揃えたら、マレーも文句は言えないでしょう。
WR AJグリーン(A.J. Green)#18
2011 / 1巡 / 4位 / ジョージア大学
ベンガルズの宝物だったWR です。2021年からなんとカーディナルズへ。怪物選手ばかりが集まった2011年ドラフト。一人がJJワット、一人がAJグリーンです。JJとAJが一つにチームに集まるなんて。すごい強さになりそうです。
WR マーキス・ブラウン( Marquise Brown)#5
2019 / 1巡 / 25位/ オクラホマ大学
身長175cmと身長が低めのWR。体重も77kgと日本人サイズと言って良い。しかし、それでも1巡指名を勝ち取るという超アスリートです。ドラフトコンバインには参加してないので各種記録のデータはなし。ルーキー年の2019年のWeek1からデビュー。14スナップ以内に2タッチダウンを上げるNFLレコードを記録。これからもチームの点取り屋として目立ってくるはず。見た目もかっこいいし、あだ名もHollywood、テレビ受けしやすい人です。
名前と顔をみてピンときた人はかなりNFLフリーク。実は元スティーラーズのWRアントニオ・ブラウンの従兄弟です。
TE ザック・アーツ(Zach Ertz)#86
2013 / 2巡 / 35位 / スタンフォード大学
テキサンズからデビュー。2016年からイーグルスへ。タイトエンド業界では間違いなく5本指に入る選手です。WR並にスピードもあり、かなりタフな仕事もしてくれます。イーグルスO#の稼ぎ頭というところです。
LT ジョナー・ウィリアムス(Jonah Williams)#73
2019 / 1巡 / 11位 / アラバマ大学
昨年のドラフトで満を持してゲットしたタックル。しかし、開幕前の練習中に怪我を負ってしまい、1年間出場できなかった。2020年シーズンが事実上のデビュー年になります。どんな仕事をしてくれるのか大期待。
LT D.J.ハンフリー(D.J. Humphries)#74
2015年 / 1巡 / 24位 / フロリダ大学
カーディナルズの生え抜き選手。QBはちょこちょこ変わりますが、LTの彼は不動のまま6年目を迎えます。ちなみにLT業界では契約金額12位で、結構高額所得者です。金額は3年$43.75M。
LG ジャスティン・プー( Justin Pugh)#67
2013年 /1巡 / 19位 / シラキュース
NYジャイアンツから移籍してきた。141kgの大型ラインマン。契約は5年$45Mです。
C ロッドニー・ハドソン(Rodney Hudson)#61
2011年 / 2巡 / 55位 / FSU
アラバマ生まれの南部人。NFLはチーフスでデビューし、2015年からレイダース入。2021年にカーディナルズへ。キャリアも長いし、性格も落ち着いている人格者。
RG ウィル・ヘンダーソン(Will Hernandez)#
2018 / 2巡 / 34位 / UTEP
ジャイアンツから2巡指名を受けてプレイしてきたリーグ有数のラインマン・・・だったはずが、コロナで戦線離脱しているうちにポジションを奪われてしまった。ジャイアンツとは契約延長できずアリゾナに。目立った成果を残せていないものだから、こちらも1年だけの契約に終わりました。
RT ケルヴィン・ビーチャム( Kelvin Beachum)#68
2012 / 7巡 / 248位 / SMU
スティーラーズ、ジャガーズ、JETSと渡ってきた。2020年からカーディナルズへ。1年契約を無事能力を発揮し、2年$4Mの契約を獲得。それでもシンドイ。
スペシャルチーム
PK マット・プレイター(Matt Prater)#5
2006 / ドラフト外 / フロリダ中央大学
あちこちチームを渡ってる。ライオンズ、ファルコンズ、ドルフィンズ、ブロンコス、アリゾナには2021年から。すでに17年目。
Pアンディ・リー(Andy Lee)#4
2004年 / 6巡/ 188位/ピッツバーグ大
今NFLで一番かもの超ベテランのパンター(でもブレイディよりも年下)。デビュー以来ずーーーっと49ersだったんですが、2014年を最後に契約を転々。カーディナルズに来たのは2017年から。年間パントydsで1位を3回とってます。
KR ランドール・ムーア(Randale Moore)#
2021 / 2巡 / 49位 / パデュー大学
注目したい選手の一人。身長が180cmに少し足りないので、アリゾナのレシーバー陣には少し関われないかも知れないが、電光石火のカットバックやトップスピードは誰にも引けをとらない。
ディフェンスチーム
DE JJ.ワット(J.J. Watt)#99
2011年 / 1巡 / 11位 / ウィスコンシン大学
ミスターテキサンズだったワットがカーディナルズに移籍です。彼が2011年に入団してから、テキサンズのイメージが一新しました。地区優勝を連発し、強いチームに化けました。とにかくフィジカルモンスター過ぎる選手。
キャリア9年のうちプロボウル5回、オールプロ5回、ウォルターペイトン賞受賞、DPOY3回受賞と神レベル。QBサックは最高20.5回、普通でも16回とか、まさしくリーグトップ、DL史上を振り返っても最高のエッジラッシャーです
2019年に長年お付き合いしていたオハイさんと婚約。プライベートでも充実してまして、今後ますますアメリカを代表する男として活躍してくれます。アメリカ人男性が思う、「理想の男性像」ってこんなんじゃないでしょうか。タフでパワフル、女性に優しく、愛国心に溢れ、チームに貢献する。彼こそがザ・アメリカ!理想的な人です。
NT ラシャド・ローレンス(Rashard Lawrence)#90
2020 / 4巡 / 131位 / LSU
DE ザック・アレン(Zach Allen)#97
2019年 / 3巡 /65位 / ボストン大学
昨年ドラフトで3巡で獲得したエッジ。その割にスターター1回、出場4回、タックル8回と正直がっかりだった1年を過ごした人です。2020年は汚名返上の年にしてほしいですね。
LB ザヴェン・コリンズ(Zaven Collins)#25
2021 / 1巡 / 16位 / タルサ大学
カーディナルズが今期最初に獲得した宝。オクラホマ州タルサ出身。ブロンコ・ナゴウスキ賞、チャック・ベドナリック賞、ロンバルディ賞(いずれも最優秀な守備選手に贈られる)の3つのタイトルを1年で受賞というトビキリの人材です。
LB アイザイア・シモンズ(Isaiah Simmons)#48
2020 / 1巡 / 8位 / クレムソン大学
カーディナルズのD#には、ワット、ジョーンズ、コリンズと圧倒的にスターが揃っている。シモンズもその一人。名門クレムソンでゴリゴリに活躍してきてドラフトへ。コンバインでは40ydsを4.39sとWR顔負けのスピードを記録。もちろんLBでは最速の男です。前に後ろに横に上に。全方位ゾーンを守れるウルトラマンです。
LB マーカス・ゴールデン(Markus Golden)#44
2015 / 2巡 / 58位 / ミズーリ大学
ゴードンはパワー型のラインバッカー。かなり手強い。カーディナルズからドラフトされ、2019-20はジャイアンツへ移籍してたが、2020年の途中にまた戻ってきました。NYよりフェニックスのほうが住心地がいいのかね。
LB デニス・ガーデック(Dennis Gardeck)#45
2017 / ドラフト外 / Sioux Falls
CB バイロン・マーフィーJr(Byron Murphy)#33
2019年 / 2巡 / 33位/ ワシントン大学
33位指名ってことは、もうほぼ1巡指名って思って欲しい。ワシントン大学の有望株のバイロン・マーフィー。パトリック・ピーターソンと並びカーディナルズを支える重要なDBです。
CB マルコ・ウィルソン(Marco Wilson)#20
2021 / 4巡 / 136位 / フロリダ大学
SS ジャレン・トンプソン(Jalen Tompson)#34
2019年 / サプリメント5巡 / ワシントン州立大学
サプリメンタルドラフトっていうのは、ドラフトが終わった後に開催されるものです。彼の場合5巡で指名となってます。そうなると、カーディナルズは2020年の5巡指名権を放棄(先に使う)ということになります。ですので、普通に5巡指名と読み替えてもらっても良いと思います。
デビュー年となる19シーズンでは9試合スターター出場。タックル57回、パスD#3回インター1回といい活躍でした。2020年は全ゲームスターターになるでしょう。
FS ブッダ・ベイカー(Budda Baker)#32
2017年 / 2巡 / 36位 / ワシントン大学
デビューした17シーズンにオールプロ1stに選ばれてる名選手。19シーズンには2回のプロボウルに選出されてます。ファン人気も高い。CBパトリック・ピーターソンと並びカーディナルズの重要なDBです。19シーズンはタックル147回、ソロタックルでは104回とリーグ1位。パスD#も6回と獅子奮迅の働きでした。
生まれたときに「ブッダに似てる」ってお母さんが名付けたそうです。気になる人は彼のInstagramで顔を確認してみてね。